MakerDAOをスクラップにした理由、創設者ルーン・クリステンセン氏が自ら説明【インタビュー】
プライバシーテクノロジーについて
──ヨーロッパに住むあなたは、トルネード・キャッシュ(Tornado Cash)に対する評決を気にしているか? 裁判官は、悪用される可能性があると疑われるコードを公開した場合、起業家は刑事責任を問われる可能性があると実質的に述べている。 プライバシーテクノロジーの問題点は、多くの悪人や不正使用を引き寄せてしまうことだと思う。当然、不正な利用者も多い。しかし、合法的なユーザーはそれよりもはるかに多い。 それは道路と同じで、悪人も道路を利用するが、大多数は普通の人々だ。プライバシーテクノロジーは不可欠だから、大きな課題だ。我々にはプライバシーの権利があるが、こうしたツールはある意味でハニーポットになってしまうことが多い。 メーカーは常に規制当局と良好な関係を築くことに注力してきた。多くの普通の人々に普及させたいからだ。そして我々はそれを達成してきた。多くの人がシステムを使い、そこから恩恵を受けており、その点でトルネード・キャッシュのようなものとは劇的に違う。 今日発表された、メーカーから切り離された完全分散型ステーブルコインは、KYC(顧客確認)プロセスを持たないだろう。検察は、何かを止めさせられない時、コードの開発者を特定しようとするようだ。 しかし、それはまた、それがある種の合法的な用途を持つかどうかという話に戻ってくる。重要なのは、テクノロジーを使って簡単に悪いことができるようにしているかどうかだ。ブロックチェーンにはプライバシーがない。すべてが完全に透明だ。 チェイナリシス(Chainalysis)がすべてを監視している。ミキサーはそれを妨害する。その最たる例が銀行システムで、このようなことがずっと大きな規模で常に行われている。 暗号資産では、十分に賢くなれば完全に匿名性を維持できる。しかし銀行システムでも、悪徳銀行家数人を買収するだけなので、実際にはかなり簡単。かなりシンプルだ。 犯罪者に不釣り合いな利益を与えない方法を考えることは道徳的な義務だと思うが、分散型通貨にプライバシーソリューションを組み込むことは、我々にとって危険なことだ。 それを安全に、標的にならずに行うことはとても難しい。ネイティブなプライバシー昨日をPureDAIに組み込むようなことは絶対にしない。 ──過大評価か過小評価か、簡潔に答えてほしい。 OK。 ──ソラナ? 過小評価。 ──長寿研究? 過大評価。 ──AIリスク研究? 過大評価。 ──AIそのもの? 過小評価。 ──CBDC(中央銀行デジタル通貨)? 過大評価。 ──ブロックチェーンゲーム? 過大評価。 ──その理由は? 大きな可能性があると思うが、基本的にほとんどすべてに失望している。試みの量も質も、非常に残念なものだ。 カルチャーに問題があるように思う。誰もがお金のためだけにやっているようだ。ブロックチェーンゲーム業界に手を出そうとしない本物の開発者を遠ざけている。もし適切な人たちが挑戦していたら、素晴らしいものができるだろう。しかし、有意義なシグナルとノイズの比率が狂っている。 ──どのくらいのMKRを所有または管理しているか? Etherscanにログインして、私のウォレットを見つけて欲しい。とても簡単だ。