立花孝志氏は「トリックスター」か “迷惑”にもなるが“追い風”起こすことも テレビも警察も“および腰”になる選挙 法整備も必要か
■「自分には投票しないで」立花孝志氏が“トリックスター”的役割
今回の選挙の中では、立候補しても「自分には投票しないでほしい」と呼びかけた、ある種異様な立候補したのがNHK党の立花孝志党首だ。 SNSを中心に斎藤さんを擁護する発言を繰り返し、『斎藤さんを当選させるように』という発言もあった。 一方で過激ともいえる選挙活動もあった。選挙期間中に百条委員会の奥谷委員長の自宅兼事務所に突撃し、「ひきこもってないで出てこいよ。これ以上脅して奥谷が自死しても困るので、これくらいにしておく」という演説をした。 このような立花氏の選挙活動について、同志社大学の新川達郎名誉教授は以下のように分析している。 ・社会通念上のルールには無頓着 ・立花氏の存在が“トリックスター(物語で秩序の破壊者であり、創造者でもあるキャラクター)”的な役割を果たした ・時と場合により“迷惑”になったり、逆に“追い風を生み出す”存在になる
■「家族の命を守るため」県議が辞職するという事態にも発展
立花氏の選挙活動について、泉房穂さんも無関係ではなかった。 前明石市長 泉房穂さん:私自身の名前が、立花さんの掲示板のポスターに、兵庫県全部貼り出されました。選挙公報も、政見放送も私の名前を数多く使われた選挙でしたから、無関係ではありませんでした。 前明石市長 泉房穂さん:今回、奥谷さんも自宅の方に来られたわけですけど、同じように次行くぞと言われた百条委員会の委員が辞職しました。その理由が『家族の命を守るため』。 家族の命を守るために県議が辞職するという事態になってるのは、そうとうな話ですから、この問題は軽く見るべきではないと私は思います。 奥谷さんの事案についても、罪に問われることはあるのだろうか? 前明石市長 泉房穂さん:結局、選挙運動の自由の名のもとに、警察もすごくおよび腰なんですよ。日本の場合は、選挙運動期間中に限って、本来必要なテレビが報道せず、警察もちゃんとすべきところを選挙運動だからという理由で、対応が後手になる。 そのあたりをこれからどうしていくかのか。やっぱり法整備がいると思います。いろんな議論が東京都知事選のときもありましたけど、議論をしっかり進める必要があると思います。 候補者だから、表現の自由などもあり、取り締まることや規制をかけることが難しいのだろうか。 関西テレビ 神崎博報道デスク:つばさの党の例があって、逮捕に至った経緯もあります。警察としても、このままの状態でいいとは思っていないので、ある種の法改正があって、後押しがあれば、対応が変わってくるかなと思います。
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