「ミニ」と過ごした日々のこと。くっついたり離れたり。それでも忘れられない永遠の恋人!?
特に1965年にデビューしたクーパー、そしてその進化型であるクーパー 1275Sには、メチャメチャ惹きつけられた。 そして、そんなインパクトをミニにもたらし、1275Sの原型になったダウントン ミニを産み出した「ダウントン エンジニアリング」を訪ね、実車に触れたくなった。 若かった僕には、行動力というか、突進力というか、、、そんなエネルギーと後先を顧みない度胸もあったようだ。 このことは前にも書いたが、僕は、早速ダウントン エンジニアリングと連絡をとり、取材と試乗を申し込んだ。 その時、たまたま世界一周の旅を計画していて、ロンドンにも滞在する予定だったので、その日程内で予約が取れたのは幸いだった。 そして、ダウントンミニに乗ったのだが、走りは期待以上、想像以上だった。いや、身震いするほどのパフォーマンスだった、、と言った方が合っているだろう。
当然のことながら、僕はダウントンミニがほしくなった。で、あれこれ調べたり、その筋の人たちに相談したりしてみた。だが、日本に輸入することはできても、アフターケアは困難というのが結論だった。 で、諦めざるをえなかったのだが、兄がダウントンでなくてもいいからほしいと言い出し、ほどなくわが家には、クーパー1275Sが納車された。 アンダーは強くタックインは強烈、、、といったように、クセの強い、乗り手に高いテクニックを要求するクーパー1275Sだったが、それだけに取り組み甲斐があった。 アグレッシブさと丁寧さを巧みにバランスさせ、癖を手懐けていくに従って、クーパー1275S はどんどん速くなっていった。 それ以前の僕は、とにかく「アクセルを踏みつける!」荒くてヤンチャな走りだった。 だが、1275クーパーSに乗るようになってからは、全体調和を考え、「押すこと」だけでなく「引くこと」をも学んだ。その結果、僕の走りは確実に「安定しかつ速く」なった。