消防団員募集ポスター、姉妹漫画家「キリエ」がイラスト制作 福岡
消防署の救助隊員などをテーマにした作品で知られる福岡市在住の姉妹漫画家「キリエ」が、同市消防団員募集ポスターのイラストを制作した。ポスターは11日、マリンメッセ福岡A館(同市博多区)で開かれる市消防出初式でお披露目される。 キリエは、桐衣(きりえ)奈央さんと妹知世さんの2人で活動。救急救命士を主人公にした「4分間のマリーゴールド」(小学館)や、火災や事故、災害の現場で活動にあたる救助隊員を描いた「神命のレスキュー」(白泉社)を手がけてきた。市消防局が作品の取材に協力してきた縁から、2人に消防団員募集ポスターなどのキャラクターデザインを依頼した。 全国の消防団員数は、少子高齢化などで年々減少している。市消防局によると、市内では幅広い世代の消防団員約2300人が、さまざまな職業に携わる傍ら活動する。 2人は実際に防災啓発の催しなどに足を運んで、地域の安全に貢献する消防団員の姿を目にした。ポスターは漫画と違って1枚の絵で多くを伝える必要があることから、描かれた人の人生を感じてもらえるよう「命を込めて描いた」という。「まずは消防団の活動に関心を持ってもらいたい。そしてこの絵を見た現消防団員の方が、自らの活動を誇りに感じてくださるとうれしい」としている。 ポスターは、当日午後1~2時の「消防音楽隊ふれあいコンサート」内でお披露目される。キリエの2人と、母で小説家の桐衣朝子さんが登壇するトークイベントもある。コンサートとイベント参加者のうち抽選で25人に直筆サイン入り「神命のレスキュー」単行本、全員にオリジナルステッカーをプレゼントする。市消防局の担当者は「かっこいいポスターに仕上がった。当日のお披露目を楽しみにしてもらえれば」と話している。【山崎あずさ】