ヴィーガンミートは本当にヘルシー? 栄養士がメリットとデメリットを解説
ヴィーガンミートに健康上の懸念はある?
研究によると、プラントベースダイエットの実戦により、コレステロール値の低下から2型糖尿病のリスク軽減、さらに寿命の延長まで、さまざまな健康メリットを期待できるという。しかし、だからといって「ベジタリアン」や「ヴィーガン」と銘打って包装されているすべての商品が実際に健康にいいというわけではない。 栄養士たちがヴィーガンミートに対して抱いている最大の不満は、その過剰な加工にある。プラントベースのハンバーガーのなかには、実際牛肉よりも多くのナトリウム、飽和脂肪酸、さらに指数関数的により多くの材料を含むものもあります、とムーディーさんは話す。 「プラントベースの代替ミートでは、過剰な添加物が懸念事項となります。なぜなら、ご想像の通り、植物を肉のような味にするには相当の加工が必要だからです」とムーディーさん。彼女のアドバイスは、原材料の数が少ないヴィーガンミートを探すこと。 植物由来の代替ミートについて人々が抱く健康上の最大の懸念の一つが、その商品がどのように加工、製造されたかということです、とカリンズさんは話す。しかし、単に加工されたという理由だけでこの手の食品は健康に良くないという誤解が生じています、と彼女は続ける。たとえば、「インポッシブル・バーガー」は “加工食品” と見なされるかもしれませんが、コレステロールや飽和脂肪酸のような主要な栄養価に関しては “未加工” の動物の肉よりも優れています、と彼女はコメントする。 あらゆる加工食品と同様に、消費者はヴィーガンミートに含まれるナトリウム含有量に注意する必要があります、と警告するのは、シカゴの「ザ・キドニー・ダイエティシャン」の創設者で、登録栄養士のメラニー・ベッツさん。 アメリカ人の10人中9人は塩分を摂り過ぎで、通常その原因はレトルト食品などの包装済みの市販品と外食であり、ナトリウム摂取量の約70%を占める。「ザ・アカデミー・オブ・ニュートリション・アンド・ダイエティクス」は、ナトリウムの摂取量を一日あたり2,300mg未満(食塩小さじ1杯分程度)に制限することを推奨している。塩分を摂り過ぎると血圧が上昇し、心臓病や脳卒中のリスクが高める可能性がある。 これこそが、食品の栄養成分表示を確認することが重要であるもう一つの理由。一部のヴィーガンミートでは、1サービングに一日あたりの推奨摂取量の3分の1のナトリウムが含まれていることもあるという。