スタイリスト小川夢乃のフレンチシックを作るもの。
毎日のスカーフ使いで自信がついて、装いの格が上がる。
独創的で上質を好む女のクローゼットには、フレンチシックなアイテムは欠かせないのかもしれない。そう感じるほどにファッションのプロたちに愛され続けるフレンチスタイル。今回は幅広いファッションを楽しむスタイリスト小川夢乃のスタイルを作る3つのアイテムを紐解く。
――フレンチシックのどんな部分に惹かれていますか?
自分が普段する中でも一番フランスっぽいなと感じているのは、サラッとしたワンピース一枚のようなシンプルなスタイル。実際にパリジェンヌたちもよくしていて、あえておしゃれを頑張ろうとし過ぎていない、力の抜けたムードに惹かれますね。 あのスタイルができるのは自己肯定感の高さの表れなのかな、と思ったりもするんです。何か別のものに自分を無理やり近づけていこうとするんじゃなくて、良いと思うものやそうでない部分も含めて、自分という素材そのものを活かそうとする心意気が好き。 私がパリに行くのが好きなのも、目新しいもの見つけに行くというよりは「ああ、やっぱり素敵だな」って原点回帰できて心に響く場所だから。私が大切にしているフレンチシックなアイテムも、そんな変わらない魅力があるものたちになりました。
――夢乃さんのフレンチシックを体現するアイテムを教えてください。
絶対に欠かせないのは大判のスカーフ。大きめのシルクのスカーフを頭に巻くのが定番になっていて、夏は三角巾巻き、冬はマチコ巻きのような感じで耳や首元も覆って、コートを着て......と、一年通して使っています。 柄は、モダンなものだと巻いた時に複雑な表情が出せるので面白い柄を見るとつい購入してしまうんですが、やっぱりエルメスは別格。アウトラインを職人が手で縫っていたり一つ一つが特別。生地も張りがあって、それがまた頭に巻いた時にドレープがすごく綺麗に出るんですよね。今度、パリに行く時もスカーフを記念に購入しようと考えています。
――どんなスタイルにスカーフを合わせることが多いですか。
ツナギやデニムにアクセサリーとしてつけることが多いですが、最近またヴィンテージのワンピースと合わせることも多くなってきました。年齢を重ねて、人に味が出てきたから似合ってくるものもあって、ワンピースにスカーフを巻いて足元もサボを履いてと70年代スタイルを実践したりしてます。