常連組が消えたハリルJでなぜ本田圭佑は生き残ったのか?
常連組がリストから消えた。GKで西川周作(浦和レッズ)、DFでは森重真人(FC東京)の両ベテランが外れ、一時は司令塔を務めた清武弘嗣(セレッソ大阪)の名前も読みあげられない。 日本サッカー協会から25日に発表された、シリア代表とのキリンチャレンジカップ(6月7日・味の素スタジアム)、イラク代表とのW杯アジア最終予選第8節(同13日・テヘラン)に臨む日本代表。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督に選ばれたメンバーが、ポジション順にスクリーンに映し出されるたびにどよめきの声があがる。 「今回の合宿では、戦略に関して少しの変更を加えている。それは、何人かの選手のパフォーマンスに私が満足していない、ということも含めている。GKに関してもフィールドプレーヤーに関しても、パフォーマンスがよければここに入るということ。私の場合、リストに必ず変更はある」 指揮官が不満を抱く対象が西川であり、森重であり、清武となる。 一方で逆風とはまったく無縁の選手もいる。開設したばかりのツイッターで、6月末で契約満了となるACミランからの退団を発表したばかりのFW本田圭佑だ。 今年に入ってからの出場機会が、ユベントスとのイタリア杯・準々決勝の後半アディショナルタイムだけという状況で招集された3月シリーズでも、試合勘やゲーム体力が足りないのではと、ハリルホジッチ監督の人選は批判の的となった。 ミランに戻った4月以降も、実質的にチームの構想外となっている状況は変わらない。同23日のエンポリ戦の残り3分からピッチに立ったものの、その後も3試合続けてベンチで試合終了を迎えた。 ほんの少しながら風向きが変わったのは、今月21日のボローニャ戦。後半13分から投入され、今シーズンで2番目に長いプレー時間を得ると、同28分には直接FKを鮮やかに叩き込んで今シーズン初ゴールをあげた。 都内でメンバー発表会見に臨んだハリルホジッチ監督も、直近の本田のパフォーマンスに関しては「圭佑が戻ってきてくれたことが嬉しい」と声を弾ませている。 「いつも圭佑を信頼してきたが、間違っていなかったと思わせてくれた。確かにクラブでは多くプレーしていないが、厳しいトレーニングは積んでいる。ミランは競争が激しいからだ」