クラシコ0-4に続きミランに1-3で敗戦!エンバペ加入&クロース引退から機能不全続くレアル・マドリー、危機的状況に突入
5日のチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第4節、サンティアゴ・ベルナベウを舞台としたレアル・マドリー対ミランは3-1でミランの勝利に終わった。 CL15回優勝のマドリーとそれに続く7回優勝のミラン……合計22回優勝を果たしている両チームの対戦だ。 マドリーはリュディガーとロドリゴが負傷から復帰して、離脱者はクルトワ、アラバ、カルバハルの3人のみに。前試合のクラシコを0-4で落とすなど、低調なパフォーマンスが続くチームを何とか上向かせたいアンチェロッティ監督は、GKルニン、DFルーカス・バスケス、ミリトン、リュディガー、メンディ、MFバルベルデ、チュアメニ、モドリッチ、ベリンガム、FWエンバペ、ヴィニシウスを先発させて、フラットな4-4-2を採用している。 エンバペ加入&クロース引退後、まだまだその調律が終わる気配のないマドリーは前半、再びひどい不協和音を出してしまった。攻撃ではヴィニシウス&エンバペを中心とした連係が合わず、守備では規律立ったプレスをかけられずにレオンを中心とした速攻を何度となく許していると、12分にまたも先制点を献上。CKから、チュアメニのマークを外したティアウにヘディングシュートを決められている。 CLでリール戦(0-1)、ドルトムント戦(5-2)に続いてまたも先制を許したマドリーは、ここからギアを上げようと試みる。すると21分、ヴィニシウスがペナルティーエリア内でエメルソンに倒されてPKを獲得。ヴィニシウス自身がキッカーを務めると、メニャンの動きを見極めてから、タイミングを外したシュートを枠内右に沈めている。 だがマドリーのギアは完全に上がりきらず、39分に再びミランのゴールを許す。フォンセカ監督のチームは、チュアメニのやる気のない縦パスを奪取してからショートカウンターを発動。レオンのシュートはGKルニンに弾かれたものの、こぼれ球に詰めたモラタがネットを揺らした。2015年にはユヴェントスの選手として、ベルナベウで2得点を決めてマドリーをCL敗退に追いやったモラタは、下部組織で過ごしたクラブと通算13試合を戦い7得点を決めている。 またもビハインドを負ったマドリーは43分、ミリトンのスルーパスからエンバペが強烈なスピードでDFラインを突破。そのままペナルティーエリア内に入り込んだものの、シュートはメニャンに止められた。エンバぺは流れの中からどれだけシュートを打っても、すべてCBからGKに止められる……そんな印象を強くしながら、試合は1-2で折り返した。 ハーフタイム、アンチェロッティ監督は交代カードを2枚切り、チュアメニ&バルベルデを下げてカマヴィンガ&ブラヒムを投入。2失点に絡み、ゲームメイクでも力を発揮できないチュアメニは、スピーカーからその名が呼ばれると大ブーイングを浴びせられていた。 迎えた後半、マドリーの調子は上向かない。ミラン陣地でボールを持ちながらも相手の堅守を打開する術を持たず、逆に速攻から何度も決定機を許した。ミランは53分、レオンがヘディングシュートで3点目をうかがうも、これは横っ飛びしたルニンの片手セーブに阻まれている。 アンチェロッティ監督は63分にモドリッチとの交代でセバジョスをピッチに立たせる。だが、その効果もほとんどなく、74分についにミランのゴールを許した。レオンにルーカス・バスケスが守る右サイドを突破されると、折り返されたボールからラインデルスにシュートを決められている。 情けないマドリーに対して、辛辣な指笛が響き渡るベルナベウ。アンチェロッティ監督は75分に最後の交代枠を使い、メンディ&ベリンガムをロドリゴ&フラン・ガルシアに代えた。すると81分、セットプレーの流れからリュディガーがシュートを決めて、いつもの劇点逆転勝利への狼煙を上げたかに思えたが、これはロドリゴのオフサイドを取られてゴール取り消しに。結局マドリーは2点ビハインドのまま試合終了を迎え、CLリーグフェーズの成績を2勝2敗としている。 1週間半前のクラシコに続き、ベルナベウでのビッグマッチに敗れたマドリー(しかも先週末のラ・リーガ第12節バレンシア戦は延期で疲労的なエクスキューズはできない…バレンシア大雨・洪水の精神的な影響はあるにしても)。常勝クラブの宿命として、サポーターやメディアの間で、危機的状況が騒がれることになる。