ついに実現ビッグマッチ!WBO王者の井岡一翔は「人生で一番強い相手」IBF王者アンカハスとの12.31統一戦に勝てるのか
4階級制覇王者で現WBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(32、志成)が12月31日に大田区総合体育館でIBF世界同級王者のジェルウィン・アンカハス(29、フィリピン)と2団体統一戦を行うことが25日、都内で発表された。アンカハスは36戦33勝(22KO)2分1敗の戦績を持つ同王座を9度防衛中の強豪サウスポー。井岡も「人生で一番強い相手」と警戒する。ミニマム級王者時代に2団体統一に成功している井岡が勝てば日本人初の2階級2団体統一王者となり、またWBC世界同級フランチャイズ王者、WBA世界同級スーパー王者のファン・フランシスコ・エストラーダ(31、メキシコ)との4団体統一戦のドリームマッチの可能性も出てくる。
ビッグマウスは封印「壁を崩したい」
待ちに待ったビッグマッチ。4階級制覇王者の井岡が訴え続けてきた統一戦がついに自身10度目の登場となる大晦日に実現することになった。会見に臨んだ井岡も興奮を抑えきれないという様子だった。 「素直に嬉しい。アンカハスとできなければ統一戦はないと思っていたので、実現できたことにビックリする気持ちと“来たな”という気持ち。ずっとやりたい気持ちはあったが(マッチメイクが)難しいことはわかっていた。コロナ禍で海外から選手が来て試合をする難しさもあり、どうなるんだろうと。でも、この試合しか考えていなかった。よく決まったなという驚きが大きかった。あとは僕が結果を出すだけ」 一方のアンカハスもビデオメッセージを送ってきた。 「統一戦が決まりとても光栄だ。決断をしてくれた井岡に感謝したい。統一戦は私の夢だったので、とても楽しみだ。2度スパーリングで日本を訪れたこともある。井岡は、この階級の王者のなかでベストな選手。彼と戦うことを切望してきた。実現できて嬉しく思う。井岡の性格は謙虚だが、パンチは危険。注意しなければならない」 アンカハスは36戦33勝(22KO)2分け1敗の戦績を誇る強打のサウスポーである。2016年9月にIBF世界同級王者のマックジョー・アローヨ(プエルトリコ)を判定で破ってベルトを獲得して以来負けていない。今年4月には約1年4か月ぶりとなるリングで米国でジョナサン・ロドリゲス(メキシコ)を判定で下して9度目の防衛に成功。帝里木下、船井龍一という2人の日本人ボクサーとも対戦していずれもTKO勝利で退けている。超好戦的であり、当て勘鋭い右のジャブが伸びてくるし、強烈な左ストレートと右フックがフィニッシュブロー。 井岡ももう一人の王者をリスペクトしている。 「次が10度目の防衛戦。この階級に君臨し続けて強さを証明している選手。めちゃくちゃ強い。いざ映像を見ると、こんなに強いんだとますますわかった。(自分のボクシング)人生の中で一番強いんじゃないかという相手。このレベルになると、すべてが一流。穴がない。攻撃面もアグレッシブでディフェンスも丁寧。崩すのは難しいが、仕上げて、その壁を崩したい」