「デコトラ=ど派手な改造=違法」は偏見でしかない! いまほとんどのデコトラが「合法改造」に収めているワケ
マナーを守って運転をしている改造車オーナーは多い
多種多様の改造車が街道筋を駆けている、自動車大国ニッポン。その大半がマフラー交換を伴う改造スタイルであるため、自動車に興味がない人たちからすれば改造車は目障りな存在として映ることだろう。 【写真】まるで高級ホテル!? 金華山で彩ったデコトラの車内が凄すぎた(全4枚) 空ぶかししかり、急発進しかり。目立ちたいがゆえに改造するような人は、得てして荒っぽい運転をする傾向にあるが、純粋にクルマが好きで改造しているという人は、そうでもない。やんちゃなクルマであるにもかかわらず、とてもマナーの良い運転をしている人もたくさんいる。 やんちゃなクルマがやんちゃな運転をしていると、かっこ悪いだけである。むしろやんちゃなクルマがマナーよく走っているというそのギャップが、カッコイイのである。 そのような人たちこそ本物のクルマ好きであり、改造が好きなのだろう。情熱と大金を注ぎ込んで仕上げた愛車を事故でツブしたくないため、安全運転を心がけているのだ。世間から冷たい目で見られやすい立場である改造車のオーナーこそ、節度を持ったドライブを心がけてほしいものである。 では、なぜ改造車は世間から悪く思われてしまうのだろうか。大半の理由は、マフラーの変更による騒音にあるのだろう。そのようなマフラーで空ぶかしなどの荒っぽい行為を繰り返していながら、気に入ってもらおうというのが無理な話である。だからこそマナーが要求されるのだが、そもそも自動車に興味がない人からすれば「改造車はどれも暴走族と同じだ」という考えすらもっているかもしれない。 また、「改造車はすべて違法だ」と考えている人も存在するのだが、じつのところはそうでもない。クルマの安全性を確保するために設定された保安基準の範囲内であれば、いくら改造しようが合法だと認められているのだ。 暴走族の場合は大きな音を出すために、マフラーの消音器(サイレンサー)を外してあるケースが多い。いわゆる直管マフラーというものが好まれているが、保安基準では96dB以下と規定されているため、保安基準に適さない場合が多い。逆の見方をすれば、96dB以下のマフラーであれば、車検を通すことができるということでもある。ただし、有害物質である一酸化炭素や窒素酸化物などを無害にする役割を担う触媒装置のないマフラーは、音量にかかわらず当然のごとく違法改造となるため注意が必要だ。