「病院に連れて行った」と主張する譲渡主、でも子猫は皮膚炎でカサブタだらけ→確認すると激昂 「ここには置いておけない」と即引き取り
かえでちゃんは昨年の夏、X(旧Twitter)ユーザーの伊藤さんち(@ITOfamily1632)さんの家族になりました。 【写真】黒白のハチワレ柄がかっこいいイケニャンになりました お迎えするきっかけになったのは、先住猫「もみじ」ちゃんだったといいます。 もみじちゃんは留守番中、とてもさみしがり、のどが枯れるほど鳴くように。その姿にいたたまれなくなった飼い主さんは、さまざまな解決策を探して試行錯誤した末、もう1匹、保護猫を迎えることを決めました。 そして、里親募集サイトで目に留まったのが、かえでちゃんだったのです。飼い主さんは、すぐに募集主さんへ連絡。後日、かえでちゃんに会いにいきました。 ■思いがけない出会いのハプニング かえでちゃんをお迎えすることを決めた飼い主さんは、募集主さんのもとで対面を果たしました。そして、いざ、譲渡の手続きを進めようとした時、思いがけない出来事が起こったそうです。 「募集主さんから『この子は避妊手術が間に合わなかった母猫がうちで生んだ子です。生後すぐ病院に連れて行き、病気にかかっていないことは確認済みです』との説明後、譲渡費用の請求を受けました。ところが、かえでちゃんの体をよく見ると首に皮膚炎によるカサブタがたくさんあることに気づいたのです」 不安を感じた飼い主さんは、病院を受診したときの領収書などがあるか尋ねたところ、突然、募集主さんは激昂状態に……。 「とても驚きつつ、この子をこのままここに置いて帰れないと思いました。すぐに手続きを済ませて、その場をあとにしたのです」 ■すぐに病院を受診、新たにわかった事実 こうして、かえでちゃんは飼い主さんのおうちへやって来ました。そして、かえでちゃんを病院へ連れて行くと、新たな事実が判明しました。 病院で診察を受けた結果、かえでちゃんは皮膚炎だけでなく小腸や大腸に原虫が寄生して下痢などの症状を引き起こす「トリコモナス症」にかかっていると告げられたそうです。 「治療のために、しばらく通院が続きました。かえでは、その小さな体でよく頑張ってくれたと思います。家にいるときは、私たち夫婦の膝上に乗って寝るなど、とても人懐っこい姿を見せてくれえるようになりました。新しい環境にすぐ慣れてくれて本当に良かったと安堵しています」 かえでちゃんと飼い主さん家族は、治療と日々のケアを通してより一層、家族としての絆を深めていきました。 ■すくすくと成長したかえでちゃん、飼い主さんの思いは かえでちゃんは、今年1歳になりました。同居猫のもみじちゃんやさくらちゃんとともに、飼い主さんにとってかけがえのない存在となっています。 「将来、猫たちがシニア期を迎えて、もし私のことがわからなくなるような状態になったとしても、『この家はとても居心地がいいな』と思ってもらえるように環境を整えたいです。そして、毎日『愛しているよ』と声をかけながら、一緒に穏やかな日々を過ごしていきたいと思っています」 飼い主さんの優しさが伝わる言葉のひとつひとつに、かえでちゃんたちへの深い愛情が感じられます。その小さな命に手を差し伸べた飼い主さんと、かえでちゃんたちの日々は、これからも幸せに彩られていくことでしょう。 (まいどなニュース特約・梨木 香奈)
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