AI活用で創薬や診断システム構築へ…医療産業競争力強化へ内閣府が計画案
日本の医療産業の競争力強化に向けた政府の「医療分野研究開発推進計画」の案を内閣府がまとめた。医薬品や医療機器の実用化を重点目標とし、AI(人工知能)を活用した創薬や治験の体制強化を盛り込んだ。今年度内に正式決定する。
今月13日に専門家会議に示した計画案では、2025~29年度の5年間に政府が進めるべき施策を挙げた。研究成果の企業への権利譲渡などを年130件、治験を年60件行うとしている。さらに長期目標として、〈1〉政府の支援を受けて研究開発された製品が欧米で承認を受ける〈2〉国の資金支援を受けた医療系スタートアップ(新興企業)の企業価値を10億ドル(約1550億円)超とする――なども掲げた。
目標達成のため、AI技術を用いた創薬や診断システムの構築、国際共同治験を行う体制整備、新興企業への助言などの事業に取り組むとしている。