認知バイアスとは? 他人からの意見を「否定」と捉えてしまう脳の特性
\認知バイアスで「老化」が防げる!?/ ハーバード大学の実験で、ホテル清掃員を2組に分け、片方に「一部屋の掃除で300キロカロリー消費できます」と伝えておくと、そのグループは1カ月後、本当にスリムになったそうです。 思い込みは、体にも変化をもたらすのです。「私は若い」と思い込んで過ごした人の肌が若返った、という研究も。着る服や髪型、持ち物を少し「若づくり」にするだけでも、おおいに効果が期待できます。
幸運バイアスのつくり方
できることから実践してみましょう。 ・目標を書いて壁に貼る 最初に受けた刺激が行動に影響を及ぼすことを「プライミング効果」と呼びます。これも認知バイアスによる効果です。 商業施設のトイレなどにある「きれいにご利用いただき、ありがとうございます」というような文言も、この効果を利用したもの。 目標や「こうなりたい」というイメージを書いて部屋の目立つところに貼ると、自然と実現に向けた行動ができます。目標を決めるのが難しい場合は、「感謝」など、ポジティブな言葉を書くのがおすすめです。 ・比較するなら「過去の自分」と 自分と他人を比べるのは「比較バイアス」の影響ですが、それでは思考がネガティブな方向に傾いてしまいます。どんなに美人でもお金持ちでも、上には上がいてキリがないからです。 自分と誰かを比べるなら、その相手は「過去に大変だった自分」にしましょう。過去と比べて、今の自分がどう変わったかを考えると、成長と幸せを感じやすくなります。 ・あえて「中断」して、楽しみを延長 中断されたら続きが気になる「ツァイガルニク効果」も、認知バイアスによるものです。これは読書や勉強に利用できます。 好きな本は時間制限を設けて読むことで、ワクワク感が長く続きます。また、電車の中での勉強もおすすめです。降車駅が来てやむなく中断すると、「帰りもやるぞ!」となり、やる気がアップします。
西剛志(脳科学者)