AIのゴッドファーザーがイーロン・マスクのOpenAI提訴を支持
イーロン・マスク vs OpenAI訴訟のマスクの言い分と同じ! OpenAIが営利目的企業へと改編するなか、これに反対する人たちもたくさんいるようです。先週、若者主導の擁護団体EncodeがOpenAIの企業変革を阻止しようとしているイーロン・マスクの訴訟を支持する意見書を提出しています。そしてこの意見書、AIの生みの親とも呼ばれるノーベル賞とチューリング賞を受賞したジェフリー・ヒントンも賛同しているのです。
ヒントン氏の危惧
ヒントン氏は、「OpenAIは、安全性を明確に重視した非営利団体として設立され、その憲章でさまざまな安全性に関する約束をしている」と、Encodeの意見書と共に発表された声明で述べています。 非営利という立場から多くの税制上その他の恩恵を受けてきている。都合が悪くなったからといって、それをすべて破棄することを許せば、エコシステム内の他のプレーヤーに非常に悪いメッセージを送ることとなる。 とも述べています。 また、ヒントン氏はBBCに、今後30年以内にAIが人類を絶滅させる可能性は「10%から20%」だと考えていると語っています。以前は、10%と控えめに見積もっていたようなので、増えていますね。
営利企業になることを止めたいマスク
OpenAIは現在、非営利の取締役会によって管理される営利企業として構成されているので、ミッションや資金調達能力、投資家への報酬に関してある程度の制限が課せられている状態です。しかし先週、営利企業への再編を正式に発表しています。この変更は以前から予想されていて、OpenAIの共同創設者であるイーロン・マスクは11月に、これを阻止するための仮差し止め命令を求める連邦訴訟を起こしています。 Encodeは、OpenAIがデラウェア州で公益法人への移行することについて、「非営利団体が公衆に対しておこなった安全性重視の具体的な約束を損なうことになる」と主張しています。意見書では特に、営利企業が人工知能全般(AGI)の開発で「競争をやめて支援を始める」というOpenAIの約束を果たすことが果たして可能なのかという疑問を投げかけています。