レッドブルのF1支配は終わった? すでに”好き放題”できる最速マシンではない!
2024年シーズンのF1は、レッドブル、マクラーレン、フェラーリの3強対決へとシフトし始めている。マクラーレンとフェラーリのアップデートにより、3チーム間の差はせいぜいコンマ1~2秒にまで縮まっているようだ。 【リザルト】F1第7戦エミリア・ロマーニャGP:決勝結果 マックス・フェルスタッペンとレッドブルが両チャンピオンシップを制する絶好のポジションにいることは間違いないが、シーズンがまだ3分の2以上が残っている今、特にマクラーレンが躍進していることで、争いが活性化することは間違いないだろう。 マイアミGPでノリスがセーフティカーに助けられたのは間違いない。一方でエミリア・ロマーニャGPの予選では、フェルスタッペンがニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)のスリップストリームに助けられ、ポールポジションを手にしたのもまた事実だ。 エミリア・ロマーニャGPの舞台であるイモラは、オーバーテイクが難しかったため、ノリスが前から決勝レースをスタートしていた場合、おそらく狩る側と狩られる側の役割は逆転していただろう。 エミリア・ロマーニャGP終盤のノリスのペースはレッドブルが本当にプレッシャーにさらされていることを示していた。しかし、それはレッドブルに完全に追いついたことを意味するのだろうか? レッドブルがエミリア・ロマーニャGPのフリー走行でマシンのバランスに苦しんだのは明らかであり、レース終盤にノリスが見せたパフォーマンスは、彼の絶妙なドライビングとタイヤマネジメントの賜物であると同時に、フェルスタッペンがハードタイヤの温度キープに苦しんでいたことが原因だと言える。 レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、「最初の40周は本当にいい状態だったと思う。彼はギャップをマネジメントできていた」と語った。 「彼はギャップが6秒まで広がった後、それをキープすることができた。しかしランドは、タイヤがどんなウインドウに入ったか分からないが、突然クルマを生き返らせたんだ。これはタイヤがコンディションの違いにどれだけ敏感かを示している」 「金曜から土曜にかけてのリカバリーはとても力強く、ミディアムタイヤで達成できたことはとても強力だった。なぜ後半のスティントが弱かったのかを考える必要があると思う。ハードタイヤで走ったのはレース後半だけだったからだ」 マイアミとイモラでの結果を踏まえ、マクラーレンが純粋なスピードでレッドブルに追いついたかどうかを判断するには、特異なコースでのレースとなるモナコGPではなく、その次のカナダGPや、以前のオフシーズンテスト開催地であり、各チームが知り尽くしているカタルニア・サーキットでのスペインGPを待つのが賢明だろう。