秀岳館が保護者に送付した内部謝罪文書と見られるものがSNS流出…サッカー部の段原監督の言動を「不適切」「生徒の心を傷つけた」と糾弾し謹慎処分を科した報告も
複数のメディアから、この音声データの真偽を問われた学校側は、一夜明けた26日に段原監督の声だと認めている。 テレビ熊本のニュース番組によると学校側の聞き取りに対して、段原監督は朝点呼での言動を「動画をネット上に投稿する危険性を訴えたかった」と説明したという。一方で25日の日本テレビ系の情報番組「スッキリ」に緊急スタジオ生出演した同監督は、こんな言葉を残していた。 「生徒たちの心のケアはすでに始まっている。毎日対話を継続しています」 さらに内部告発した部員たちに矛先が向けられてはいけない、と指摘したMCの加藤浩次に対して、段原監督は「いや、もう同感でございます」と同意。最後は「責任はすべてわれわれ大人にあります」と涙ながらに頭を下げていた。 音声データが公開されたのは、皮肉にも生出演を終えた直後だった。テレビ越しに視聴者へ訴えた誠実な指導者像と、子どもたちへ訴訟をちらつかせながら暴言を吐く大人。どちらが本当の段原監督なのかは、いまとなっては言うまでもないだろう。 学校側も段原監督の言動をもう看過できなかったと見られる。現時点で、校長名で保護者に送付されたこの謝罪文書に対する公式な発表はないが、ここまでの経緯から考えて信憑性は極めて高いだろう。 福岡県出身の段原監督は、東海大五高(福岡、現・東海大福岡高)の一員として出場した1990年度の全国高校サッカー選手権でベスト4に進出した経験を持つ。高校卒業後は陸上自衛隊をへて日本大学へ進学し、25歳だった1997年に明徳義塾高(高知)のサッカー部監督に就任。2000年度の全国高校選手権で同校を初出場に導いている。 現在の校名に変わった2001年に秀岳館高サッカー部の監督に就任。2014年度の全国高校選手権で初出場を果たしたサッカー部は部員約200人、コーチ陣14人体制の大所帯で、英語科教諭である段原監督は校長補佐として学校の要職も務め、明徳義塾高時代から寮に住み込んで指導するスタイルで生徒たちに向き合ってきた。 しかし、段原監督のプロフィールなどが記されたサッカー部を含めた、運動部および文化部の公式ホームページは27日時点ですべて閲覧不能になった。秀岳館高の公式ホームページの各コンテンツだけでなく、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムの公式SNSも非公開となり、YouTube公式チャンネル内のコンテンツも削除された。