「いじめは予防できる?」カードゲームで考える 熊本市の小学校でモデル授業
■すなばコーポレーション 門川良平代表 「時間をさかのぼり、どのタイミングでどういう行動をとっていれば、④の段階の(いじめの)未来を変えられるか、グループで考えます」 難しい判断を迫られた子どもたち。どうすればいじめに発展する前にBさんの行為を止められるか、カードを使って考えます。
■児童 「②の段階のところで、Cさん(傍観者)が、先生に『BさんがAさんにこんなことをした』と言う。③の段階と迷ったんですけど、②の段階で早く終わらせた方がまわりの人もこんなことを思うようになる前に3人で終らせられるから」 早めに先生に伝える方法を選びました。 ■児童 「いちから考えるのではなくカードから考えるのが楽しかった」 ■児童 「加害者にならず、いじめを止められる人になりたいです」 門川さんは、いじめを防ぐために自分たちにもできることがあると考えてほしいと話します。
■すなばコーポレーション 門川良平代表 「いい意味で結論が出ず、迷ってしまう瞬間をたくさん見せてくれた。そういう思考ができるようになってくれば、いじめ予防していけるクラスに なっていけるのかなと思います」 (畑中キャスター) カードに書かれているのは、門川さんと研究グループが、“やはた行動”と名付けたいじめ予防の選択肢です。 (緒方キャスター) 具体的にはどんな行動ですか?
(畑中キャスター) 「やはた行動」は、「やめてと言う」、「その場をはなれる」、「たすけを呼ぶ」の3つの文字を取った言葉です。 「や」は、「やめて」という言葉や、「やめなよ」と止める行動も含まれます。 「は」は、「その場を離れる」、または第三者が「離してあげる」ということです。 「た」は、「助けを呼ぶ」、親や先生など第三者に伝える行動です。 いじめに発展する前の早い段階で行うことがポイントです。 (緒方キャスター) 大人のハラスメント対策に共通することもありそうですね。
(畑中キャスター) 門川さんがもうひとつ伝えていたのが、「シンキングエラー」という言葉です。 「相手が嫌ががっていないから、やってもいい」という相手の感情の過小評価や、「他の人もやっているから自分もやっていい」という同調圧力などを指すそうです。 (緒方キャスター) 文字やイラストで視覚化することで、対策をイメージすることが大切ですね。 (畑中キャスター) 今回紹介したカードゲームは来年度以降、学校の授業や子ども会での活用が検討されています。