どうする!? 海外旅行先でパスポートを紛失したら…経験者の同時通訳者がレクチャーする“対処法”
これから迎える年末年始は海外旅行へ行く人も多いが、もし、渡航先でパスポートをなくしたらどうすればいいのだろうか。 【関連】アメリカ・サンフランシスコを走る、完全無人の『自動運転タクシー』 性能や乗り心地はいかに? ドラァグクイーンのサマンサ・アナンサとインスタグラマーのウラリエが、金曜日にパーソナリティーを務める番組『Clip』(ラジオ関西、月-金午後1時~)に同時通訳者の田中慶子さんがゲスト出演し、対処法について紹介した。 最近、ロンドンへ出張に行っていた田中さんは、宿泊していたホテル内での朝食中にカバンを盗まれた。朝食を食べるだけだったが、海外のレストランではおしぼりなどが出てこないため除菌シートを持って行こうとカバンを持参し、そこにパスポートを入れたままにしていたという。 盗難にあったのは、席を立ったときではなく座ってご飯を食べている間だった。イスの後ろにかけていたカバンがないことに気づき焦っていたところ、隣に座っていた人が「イスの後ろを男の人が通って行くのを見た」と教えてくれたそう。壁側に座っている人の後ろを通ることは多くないため、記憶に残っていたようだ。盗難の瞬間を見たわけではないものの、おそらくそのタイミングで盗難にあった可能性が高いという。 航空業界で16年勤務していた経験があり、海外生活も長いサマンサによると、イスの後ろにかけていたカバンの盗難は“あるある”だそう。サマンサ自身は、貴重品はサコッシュなどのカバンに入れ、前がけにして見えるようにするなどの対策を行っていたという。 パスポートを盗まれたままでは帰国できないため、日本大使館に駆け込んだ田中さん。パスポートの再発行には時間がかかるため、帰国に必要な渡航書を申請することに。 なくしたパスポートを無効にする「失効申請書」と、「渡航書発給申請書」は大使館でもらって記入。これらの書類に添付するための証明写真が必要だが、海外では日本のような証明写真機が一般的ではないため、最寄りの写真館で撮影を行った。 このほか、警察に提出する「Crime Report(盗難届)」の受付番号が必要だったが、これはネットで取得できたそう。 なかでも大変だったと話すのが、本籍地が記載された書類の取得。日本から取り寄せないとどうしようもないため実家に電話をしたところ、姉が朝一番の新幹線で田中さんの住所がある東京へ。取得した書類を撮影した写真を送ってもらえたことで、なんとか予定通りに帰ってくることができたという。 ちなみに、マイナンバーカードを持っていたものの、「海外ではスキャンする機械があるわけではないので役立たなかった」と振り返った。 航空業界で働いていた際、搭乗者が飛行機のなかでパスポートを紛失するというケースに出会したことがあるというサマンサ。 当時の状況について、「日本人が帰国時の飛行機内で紛失したケース。(国外へ)渡航するときには『問題ない』と判断された人であるため、免許証などで誰であるかが証明できれば(日本に)入国できた」と説明した。 サマンサによると、日本人のパスポートは闇市場で高値で売られているのだそう。ビザなしで渡航可能な国の数が全世界でもトップクラスのため、“無敵パスポート”ともいわれており、「なりすましのパスポートとして価値があるものとされている」と紹介すると、ウラリエは驚きの表情を見せた。 最後に、田中さんは自身の経験を踏まえ、「これからの時期、本当に皆さんも気をつけてください」と呼びかけた。 (取材・文=バンク北川 / 放送作家) ※ラジオ関西『Clip金曜日』2024年11月29日放送回より
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