米本社破産「ゴールドジム」の日本運営社長が激白「(億単位損失でも)潰れないし潰さない。政府はジムを活用すべき」
世界的なフィットネスジムの大手「ゴールドジム」の米国本社が新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて破産申告したニュースが駆け巡りファンや利用客に衝撃を与えた。 「筋トレの聖地」とも呼ばれ多くの有名格闘家やボディビルダーが利用しているジムだが、日本で94店舗を展開している国内の「ゴールドジム」は本社との資本関係がないフランチャイズ契約のため影響はなく、日本で運営する株式会社THINKフィットネスの手塚栄司社長は、「本社倒産の風評、噂が怖い。日本のゴールドジムは潰れないし潰さない。こんな時だからこそ健康的な生活習慣を身につけるフィットネスが大切なことを政府、行政に理解してもらいたい」と、悲痛な声をあげた。 手塚社長は、米の運営会社「GGIホールディングス」が連邦破産法11条の適用を裁判所に申請するとの連絡を日本時間4日の朝に受けた。米で「チャプター11」と呼ばれる同法は、いわゆる日本の民事再生法にあたるもので本社の直営30店舗を閉鎖するという。 「寝耳に水。驚きました。アメリカ本社の経営が新型コロナの影響で歯車が狂い、見限ったのです。オーナーはファンドでCO、COOも任期2年の雇われの人たちなので経営が悪化すると見切りが早い。当初は不採算店の売却を考えていたようですが、受け入れ先が見つからず、何十億の負債がある店舗の債務を帳消しにして再スタートする道を合理的に選んだのでしょう。ただ誤解してもらっては困るのは、日本も含め世界のゴールドジムの約700店舗の大半は、フランチャイズ契約で、本社との資本関係はなく破産申告の影響はまったく何もないのです」 手塚社長は「ゴールドジム倒産」のニュースが独り歩きすることを危惧した。 「アメリカのフランチャイズの400店舗、日本を含めた世界の300店舗の大半は本社の破産申告と関係はありません。例えばインドネシア、インド、フィリピン、ロシア、エジプト、プエルトリコなどのゴールドジムは、封鎖されている中でも、頑張っています。怖いのは噂、風評です」 この日、ゴールドジムのホームページは一時、パンク状態になった。 「日本のゴールドジムも潰れるのか」との懸念が集中した形だ。社として「日本のゴールドジム運営に影響はありません」との公式見解をホームページに掲載したが、不安は残る。 ゴールドジムに本社破産の影響がないとはいえ、「緊急事態宣言」の発令後、全国94店舗すべてを臨時休業にしたことで経営に大打撃を受けている。しかも、5月31日までの延長となった。 「緊急事態宣言が延長され、経営は厳しいです。固定費ばかりが出ていく。経営者として毎日が地獄の心境ですね。ただ社員が頑張ってくれている。みんなで乗り越えようと、努力していますが、すべてが手探り状態です」 手塚社長の告白は深刻だ。