米本社破産「ゴールドジム」の日本運営社長が激白「(億単位損失でも)潰れないし潰さない。政府はジムを活用すべき」
「新型コロナ以外の病気で病院にいく人を減らすために政府は我々を活用すべきなのです。自粛して家にこもるより、安全なテリトリーな中で、健康を維持、向上させる手段を国民の選択肢のひとつとして加えるべきです」 実際、政府や行政に対してのアクションを起こしているが、「わかってくれる人が誰もいないのが残念です」と嘆く。 オンライン・フィットネスが推奨されているが問題があるという。 「どの家庭でもできる環境にありますか? オンライン・フィットネスは、将来、住宅環境が変わらないかぎり、無理です。場所を変えて自分の体と向き合う時に、スイッチが入って爽快感が出る。家ではそうはいきません」 ゴールドジムは、現在、全国94店舗で展開しているが、会員へマスク、手袋の使用を推奨し、次亜塩素酸水、アルコールなどの消毒薬を至るところに配備、窓を開けて換気に気をつけるなどの万全の予防対策を取りクラスター感染の原因を作っていない。 「換気もよく決して3密ではない」が手塚社長の主張。 緊急事態宣言は全国一律で5月31日までの延長となったが、特定警戒都道府県以外の30県では、制限が一部緩和されることもあり、その制限が解除された地域ではソーシャルディスタンスの維持など万全の予防対策を取った上で営業を再開する予定だという。広島では5月に国内95店舗目となる新規店もオープン予定。だが、東京都など休業要請が続く地域では臨時休業を続けることになる。 アフターコロナへの不安もあるという。会員が戻ってこないのではないか、との懸念だ。「収束後にすべてが通常に戻るという期待感はありません。一気に風景は変わってしまうと思うのです。多くの人が自粛を続けて家から出ない可能性があります。今後は、ジム内にパーソナルな空間を作れればと考えているのですが」 手塚社長は、アメリカにわたりゴールドジムと直接交渉し、日本第1号店、1995年に東京都江東区南砂町にオープンさせた。今年で59歳。フランチャイズとして世界で3番目に古参の経営者となっている。 「全力で頑張る。それしかありません。日本のゴールドジムは潰れないし潰さない。願うのは、フィットネスが世の中に必要だということを理解してくれる社会になって欲しいということ。今こそ健康的な生活習慣をみんなが身につける時だと思う」 正念場を迎えているスポーツジム業界……空手、野球を愛するスポーツマンでもある手塚社長は業界のリーダーとしてネバーギブアップを誓った。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)