辰吉寿以輝2回TKO負け、強烈左フックで大の字に倒れ込む 父丈一郎の前で初タイトルならず
<ボクシング・東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇12日◇後楽園ホール 【衝撃の瞬間】中嶋の左フックを食らい崩れ落ちる辰吉寿以輝 同級6位の挑戦者・辰吉寿以輝(28=大阪帝拳)が、プロ10年目で初のタイトル獲得を逃した。王者中嶋一輝(31=大橋)と対戦し、に2回2分13秒TKO負けした。 2回に抜群のタイミングで左フックをもらい、大の字に倒れ込んだ。しばらく動かず、心配されたが、意識は取り戻した。自力で歩いて医務室から控室に行った。大阪帝拳ジムの吉井会長は「受け答えはしっかりしている。ドクターからも大丈夫といわれた」と病院にも行かなくて済みそうだという。 元世界王者で父の丈一郎(54)が見守る中で、サウスポーの実力派王者を上回ることはできなかった。丈一郎は試合後の控室で息子と話したとし「試合の記憶とかわからないみたい。自分が負けたことわかっていなかった。後遺症はないと思う。ただダメージがないと思ってやれるのは本人しかわからない」と説明した。 前日計量は300グラムアンダーの55・0キロでクリア。「12ラウンドまで戦う気はないけど、12ラウンド戦える準備はしてきた」と気合をみなぎらせてきた。 プロデビュー時からの目標である「世界チャンピオン」に向けて、最初のベルトを狙ったが、届かなかった。