米本社破産「ゴールドジム」の日本運営社長が激白「(億単位損失でも)潰れないし潰さない。政府はジムを活用すべき」
ゴールドジムは、月間売り上げが10億円を超え、年間売り上げは、100億円を超える大企業となっているが、営業自粛を求められ、全店が停止していることで億単位の損失が続いているという。1か月休めば10億円以上がパーなのだ。サプリメントなどの通販部門が好調だが、ピンチに陥っている経営を好転させるような起爆剤にはならない。 「好調と言っても2桁売り上げの規模が違います」と手塚社長。 通販の月間の売り上げは、約4000万円程度で、店舗を営業した場合の月間売り上げ10億円以上と比べると焼石に水状態なのだ。 政府、自治体は、中小企業、個人事業主への補償を積極的に打ち出しているが、ゴールドジムの一店舗ずつに補償されるわけでなく、逆に大手企業は、大型救済策が用意されていないために苦しい。だが、手塚社長が政府、行政に訴えるのはお金の話ではない。 「経済的な補償よりも政府、行政にはフィットネスの意義を理解していただきたいのです。フィットネスの『フィット』とは『ちょうどいい』の意味で、つまり健康的な生活習慣を示すのです。ゴールドジムは、マッチョなイメージだけが先行していますが、我々の目指しているところはそこではありません。利用されている方々も4割が女性で自分の健康と向き合う人が多い。スポーツジムは余暇や娯楽のカテゴリーの産業として捉えられ休業要請の対象となっていますが違うのです。人間の健康を維持して高めるための産業です。社会の健康インフラと言ってもいい。このまま国民が家にこもる生活が続くと、新型コロナ以外での健康被害が出てきます。人数制限や予防対策など政府が利用のガイドラインを示したうえで、今こそ、我々を止めるのではなく活用して欲しいのです。公園に人が集まることを避けられるし逆に何かあった時に対応もできる安全な場所を提供できます」 手塚社長は、新型コロナウイルスの重症化の原因にひとつに血管の病気があることに注視している。 「肺炎がおき、血中酸素濃度が落ち、血栓ができて重症化することが問題視されています。一酸化窒素の吸入で重症化を防ぐ臨床例も出ていますよね。つまり重症化を避けるには血管、心臓などの循環器機能を改善することが重要で、その衰えを防止することが必要なのです。血管に柔軟性をもたらし血管年齢を上げないためには血流量をアップさせることが有効です。ボディビルダーがNO系と呼ぶフィットネスです。免疫力向上や、循環器系の病気のリスク軽減につながります。公園や家でのちょっとした運動程度では筋力や循環器機能がどんどん衰えていく危険性があります」 コロナ自粛が副産物として生みだしてしまう健康被害を予防するのがフィットネスの役割だと訴えるのだ。