今日未明にオマーン戦…「4-3-3」継続を決めた森保監督は守田の代役インサイドハーフに誰を選ぶのか?
森保ジャパンが直面する状況は、実はハリルジャパンと酷似している。 ロシアワールドカップ出場をかけた前回のアジア最終予選の初戦で、日本はホームでUAE(アラブ首長国連邦)代表にまさかの逆転負けを喫した。 当時のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、2戦目以降で原口や浅野、久保裕也らを先発に抜擢。オーストラリア戦は本田圭佑の1トップ起用で引き分け、続くサウジアラビア戦では復帰させた大迫を中心とする陣容で勝利して勝ち点では並んだものの得失点差から2位でターンした。 続く敵地でのUAE戦は、キャプテンの長谷部誠を負傷で欠くなかで、長く代表戦出場から遠ざかっていたキーパー川島永嗣だけでなく、システムを[4-3-3]に代えた上で今野泰幸をインサイドハーフに大抜擢。その今野のゴールなどで快勝している。 対戦相手の特徴を徹底的に分析。その上でシステムを柔軟に使い分け、本田だけでなく香川真司、岡崎慎司らも迷わずにリザーブへ回す非情采配で瞬く間に苦境を抜け出し、最終的には首位で6大会連続6度目のワールドカップ出場を決めた。 翻って今回はどうか。サウジアラビアに喫した2敗目を境にシステムこそ変えたが、先発メンバーがほぼ固定される傾向は続いている。5試合を終えて4得点はベトナムと並ぶグループBのワースト。低空飛行のままオマーンとの再戦を迎える。 「オマーンは対戦相手を徹底的に分析して対策を講じてくる。明日もかなり分析されて難しい試合になると思うが、それでも選択肢を多く持って戦えるようにしたい」 公式会見における森保監督の言葉通りならば、ベンチ入りの上限を4人も超える27人体制で臨む一戦で序列にとらわれない柔軟な采配が期待できる。しかし、これまでの流れに指揮官の頑固な一面を加えれば、残念ながら難しい注文と言わざるをえない。 日本が勝てばオマーンが脱落し、上位2ヵ国が無条件で獲得するワールドカップ出場権争いはサウジアラビア、オーストラリアをまじえた三つ巴になる。一転して敗れればオマーンと入れ替わって再び4位に転落して、失意のまま年内の戦いを終える。 第6戦では首位のサウジアラビアが最下位のベトナムと、2位のオーストラリアが5位の中国とそれぞれ対戦。間違いなく勝ち点を伸ばすなかで絶対に負けられない一戦は、森保監督が先発メンバーを選ぶ作業からすでに始まっている。 (文責・藤江直人/スポーツライター)