批判の声強まる森保ジャパンは敵地のオマーン戦で汚名返上ができるのか?
カタールワールドカップ・アジア最終予選第5戦( 11日・ハノイ)でベトナム代表に1-0で辛勝し、3勝2敗とようやく白星を先行させた日本代表が一夜明けた12日、オマーン代表との第6戦(日本時間17日未明)が行われる敵地マスカットに到着した。 連勝でグループBの3位に浮上し、カタール行きの切符を無条件で獲得できる、2位のオーストラリア代表に勝ち点1ポイント差に肉迫した日本だが、9月にホームで苦杯をなめさせられたオマーンとのリベンジマッチで返り討ちにあえば一転して4位に後退。7大会連続7度目の本大会出場へ向けて、再び崖っぷちに追い込まれる。 勝ち点3獲得が至上命題となる年内最後の一戦へ、3試合続けて[4-3-3]システムで臨むのか。累積警告で出場停止となるMF守田英正(26・サンタ・クララ)の代役を誰にするのか。精彩を欠くFW大迫勇也(31・ヴィッセル神戸)、DF長友佑都(35・FC東京)を引き続き先発させるのか。森保一監督が描く戦略を探った。
「オマーンを過小評価してはならない」
勝利を携えて一度戻ったハノイ市内のホテルで身支度を整え、慌ただしく向かったノイバイ国際空港を飛び立ったのがベトナム時間の12日未明。森保ジャパンを乗せたチャーター便はオマーン時間の同日早朝に、マスカット国際空港に降り立った。 日本との時差が2時間だったベトナムから5時間へと広がった、アラビア半島の東端に位置するオマーンの首都マスカットで、全員がワクチンを2度接種し、あるいは新型コロナウイルス感染の陰性証明を持っている日本は入国時のPCR検査が免除。当初の予定通りに午後6時(日本時間同11時)から初練習に臨んだ。 オマーンとの再戦ほど、結果が日本の明暗を分ける90分間はない。 市立吹田サッカースタジアムで喫した9月の黒星発進の借りを返せば、2位までが無条件で手にするワールドカップ出場権争いはサウジアラビア、オーストラリア、そして日本の三つ巴になる。対照的に返り討ちにあえばオマーンに抜かれて4位に転落し、ターゲットを2位での突破に絞らざるをえない崖っぷちに再び立たされる。 ベトナム戦後のフラッシュインタビューで、オマーン戦へ向けて「ブラジルのつもりで戦いたい」と語ったキャプテンのDF吉田麻也(33・サンプドリア)は、ホテルへ戻った後に対応したリモート取材でサッカー王国を持ち出した理由を明かした。 「精神的な準備の部分を高める意味でも、そういう(ブラジルの)例を出しました。決してオマーンを過小評価してはいけないし、もちろん自分たちのことも過小評価するべきではないので、自信を持って次の一戦に乗り込みたいと思っています」