今日未明にオマーン戦…「4-3-3」継続を決めた森保監督は守田の代役インサイドハーフに誰を選ぶのか?
7大会連続7度目のワールドカップ出場へ向けて厳しい戦いが続く日本代表が、16日午後8時(日本時間17日午前1時)から敵地マスカットのスルタン・カーブース・スポーツコンプレックスで、オマーン代表とのアジア最終予選第6戦に臨む。 ベトナム代表との第5戦(11日・ハノイ)で1-0と辛勝し、カタール行きをかけたアジア最終予選で初めて連勝をマーク。3勝2敗とようやく白星を先行させ、グループBの3位に浮上して折り返した日本だが、9月の初戦で敗れたオマーンとのリベンジマッチで返り討ちにあえば再び4位に転落。残り4試合で極めて厳しい状況に陥る。 勝ち点3奪取が求められる一戦を翌日に控えた15日には、森保一監督が公式会見に登壇。オーストラリア代表との第4戦から採用した[4-3-3]システムを継続すると明言したなかで、累積警告で出場停止となるキーマン、インサイドハーフの守田英正(26・サンタ・クララ)の代役を誰にするのかが大きなカギを握る。
変更される先発メンバー
9月に幕を開けたアジア最終予選で、5試合目にして初めて連勝をマーク。3勝2敗とようやく白星を先行させ、グループBの3位に浮上して折り返した手応えが饒舌にさせたのか。森保監督が試合前日会見で、戦い方に初めて具体的に言及した。 「私たちから見た明日の戦い方ですけど、この2試合は[4-3-3]で戦ってきていますが、もちろんその流れをベースにしていきたいと思っています」 実直な性格の森保監督は、大事な一戦を前にして駆け引きを演じるタイプではない。自らの目に「いい緊張感を持ちながら練習に集中して、オフには次の試合へ向けてコミュニケーションを取ってくれている」と映る選手たちの立ち居振る舞いが、勝っているチームはいじらない、なるサッカーの格言を正直に実践させようとしている。 ただ、敵地のピッチに立つ先発メンバーの顔ぶれは若干ながら変わる。 まずはベトナム戦で山根視来(27・川崎フロンターレ)が務めた右サイドバックに、不動のレギュラーを担ってきた酒井宏樹(31・浦和レッズ)が復帰する。 3日の川崎戦で右足の付け根を痛め、7日の鹿島アントラーズ戦を欠場しながらも敵地での連戦に帯同。オマーン戦に照準を定めて調整を重ねてきた酒井へ、森保監督も満を持して「ゲームができるところまで回復している」とゴーサインを出した。 次にオマーン戦で累積警告による出場停止処分が科され、すでにポルトガルへ戻った守田が務めるインサイドハーフ。森保監督が定める序列に従えば、このポジションで2試合続けて途中出場している柴崎岳(29・レガネス)の先発復帰が濃厚だ。 しかし、守田がキーマンを担ってきた分だけ看過できない問題が生じる。 日本版の[4-3-3]の前線で、右ウイングの伊東純也(28・ヘンク)がサイドを主戦場とする一方で、左ウイングの南野拓実(26・リバプール)は意図的に中央へシフト。大迫勇也(31・ヴィッセル神戸)と近い距離でプレーする時間帯が多くなっている。 もともとがウイングタイプではなく、トップ下でのプレーを得意としてきた南野は、15日に対応したオンライン取材でもこんな言葉を残している。 「代表でもトップ下でやっていたころのやり方が、僕のプレースタイル的にも一番ゴールを奪えるポジションだと思っている」 チーム内で話し合った上で南野は中央寄りでプレーし、南野がいるはずのポジションを左サイドバックの長友佑都(35・FC東京)が上がり気味になって埋める。それでも左サイドに生じるスペースを強度の高い対人守備でカバーし、チャンスになれば前線へ飛び出していく豊富な運動量をも発揮していたのが守田だった。 攻撃力だけを比べれば、柴崎の方が守田を上回る。実際、15日に対応したオンライン取材で、インサイドハーフに入る自らのプレーを柴崎はこう語っている。 「ゲームを組み立てていくよりは、シュートやラストパスといったフィニッシュのシーンで、自分のよさを出していく役割をより意識している」