【高校ラグビー】聖地HANAZONOへ"激戦"の地区大会決勝 三重は41年ぶりの両校優勝 福島は聖光学院が6年ぶりの戴冠 佐賀工が粘る早稲田佐賀を振り切り43大会連続の全国大会へ
11月に突入して、今年も残すところあと2か月。年末年始に花園ラグビー場(東大阪市)で行われる「全国高校ラグビー大会」の代表校を決定する各地区大会も佳境を迎えてきました。聖地“HANAZONO”へ。1日(金)には沖縄で、2日(土)には福島と佐賀で、3日(日)、4日(月・振休)には石川、長野、富山、福井、三重、島根、千葉でそれぞれ決勝戦が行われて代表校が決定しました。
沖縄大会 長年のライバル「名護」と「コザ」が激突!
11月1日(金)に行われた沖縄大会決勝は、名護とコザ。長年、沖縄県の高校ラグビーをリードしてきたライバルによる3年連続の顔合わせとなりました。 前半は、3年連続の全国大会出場を狙う名護が先にペースをつかみます。立ち上がりから一人一人が当たりの強さをみせてしっかり前に出ると、開始3分には、コザのゴールラインまで5m付近のラインアウトからモールをつくって一気に押し込みます。最後はバックス陣も加わって右隅にトライ、ゴールも決めて7点をリードしました。 一方、FW陣が巧みに絡んでくる名護のディフェンスの前にスピードある攻撃が封じられて、なかなか敵陣に入ることができなったコザ。それでも10分過ぎから風上をいかしたキックを使って、ようやく名護陣内に攻め込みます。しかし、大事なところでミスが出て得点に結びつけることができません。19分には、ゴールまで30m付近からペナルティゴールを狙いますが、惜しくも左に外れてゴールならず。チャンスを逃してしまいます。 逆に名護は21分、コザのミスを突いて得点に結びつけます。相手ボールのラインアウトをキャッチしたSH石嶺結翔選手が、そのままひとりで20m以上を走り切ってトライ。12対0とリードして前半を折り返しました。
名護・平安山キャプテン「沖縄県勢がまだ成し遂げていないベスト8を目指す」
後半に入っても名護の勢いはとまりません。コザの懸命の反撃を、規律のとれた分厚いディフェンスで跳ね返すと、風上を生かしたキックを上手く使って敵陣深くに攻め込みます。そして後半6分、ラインアウトからのモールをしっかりと押し込んでトライ。17対0として勝負の流れを決定づけました。 その後も平均体重で5kg近く上回るFW陣の安定したセットプレーを軸に、最後までコザに主導権を渡さなかった名護。35対0の完勝でコザを下して3年連続22回目の全国大会出場を決めました。 キャプテンの平安山結丸選手が、「花園では沖縄県勢がまだ成し遂げていないベスト8を目指して、ここからさらに頑張っていきたい」と力強く宣言した名護。今後の進化に注目です。