子どもの短所を直そうと必死な親がズレている訳
「子どもができないことを手伝ったりやってあげたりしていると、いつまでも自分でできない。それは自立の妨げだ」などといっておどす人がいますが、それも迷信です。親子関係をよくしながら子どもの自己肯定感を育てていけば、その子のペースでやがてしっかり自立します。 できないことをいつまでも叱り続けて、親子関係を悪くしたり子どもの自己肯定感を損なったりしているほうが、よっぽど子どもの自立の妨げになります。 最後にまとめです。子どもの短所や苦手は親のせいではなく生まれつきです。自己改造へのモチベーションもないので子どものうちには直りません。大人になってからのほうが直る可能性があります。叱るのではなく、合理的な方法と言葉の工夫をして、それでも無理なら手伝ったりやってあげたりしましょう。
子どものときに短所を直そうと無理するのはやめましょう。諦めが肝心です。人生も子育ても諦めることで道が開けることもあります。そして、親子ともども毎日明るく楽しく幸せに暮らして、親子関係と自己肯定感をひたすら大切にしましょう。そうすれば、やがてしっかり自立します。
親野 智可等 :教育評論家