80分の充実見せたい明大。筑波大は、攻守を整備して勝利へのプランを遂行する
筑波大は、22-30と敗れた青山学院大戦(9月29日)で出た課題を修正し、その成果を次戦、10月20日の日体大戦で確認した。 その試合は62-7と、9トライを奪っての快勝だった。
青山学院大に敗れる前週、筑波大は立教大戦にも29-23と苦戦した。その2試合を振り返った嶋崎達也監督は、「両方の試合とも、うまく戦えなかった理由は敵陣に入った後の攻撃にあった」と分析し、そこの改善に注力したという。
簡単に言えば、多くのオプションを用意し過ぎたことが裏目に出た。 「なので、日体大戦は、ある程度やることを絞り込んで戦いました」と話す。 それが奏功したけれど、メンバー交代によりコミュニケーションが弱くなり、思い通りにいかなくなった時間帯もあった。パワーもスピードもある明大が相手となれば、80分間集中することが勝利の条件となる。
明大戦には、日体大戦とほぼ同じFWで挑む。セットプレーで互角に戦ってくれれば、自分たちのスタイルに持ち込むことができる。指揮官は、「やってくれると信じています」と期待を込めて送り出す。
嶋崎監督は明大の秘める力を、「小さな綻びをいっきに得点にまで持っていける力がある。勢いをつけさせたらいけない」と警戒する。 整備したアタックを披露するためにも、ディフェンスが鍵を握る。
「濱島は小さいけれど体を張れる選手。中野も同じです。どんどん体を当てていってくれると思います」 そうやってボールを取り返せば、スピードのある飯岡が生きる。走り切れる選手だ。チャンスに取り切る勝負強さを見せたい。
SO楢本幹志朗の左足からのキックを効果的に使い、敵陣で激しく戦うこと。そして、セットプレーで反則をしない。 勝利の鉄則を徹底する80分とできるか。
田村一博