「必ず 大阪 守り抜く」大阪府警が採用ポスター 応募者は減少傾向、人材確保苦慮
府警は、7月1日から受け付けを始める令和6年度の第2回採用選考(高卒見込み以上)の募集ポスターを発表した。警察学校で鍛錬を積む様子を表現し、「必ず 大阪 守り抜く」と力強い言葉が添えられている。 【画像】大阪府警の令和6年度第2回採用選考の募集ポスター ポスターに登場するのは全員が現役警察官。警察学校卒業時に行われる本部長視閲での行進や、剣道の稽古などをイメージした写真を組み合わせた。警察学校で鍛錬を積み、成長する警察官の「未来を切り開く可能性」をアピール。府警警務課によると、一般から公募したデザイン38案から、警察学校初任科生らによる投票で選ばれた。 今回の選考は他府県警と選考日程をずらし、併願可能とした。一般選考はインターネットで受け付け、7月26日午後5時に締め切る。自己推薦方式は郵送で、同日(当日消印有効)まで受け付ける。一般選考、自己推薦方式を合わせて男性約230人、女性約60人を採用する予定。問い合わせは府警察官採用センター(0120・370・314)。 ■人材確保へ苦慮 来春卒業を予定する大学生らの就職活動は最盛期。人手不足に伴う学生優位の「売り手市場」傾向が影響し、学生の大手企業志向も高まっている。そうした中、府民の安全を守る警察官への応募者数は減少傾向にあり、府警は優秀な人材を確保するため苦慮しているようだ。 府警警務課によると、府警への応募者数は、記録が残る平成25年度以降で30年度の1万749人をピークに、令和元年度9935人(うち女性2186人)▽2年度8161人(1847人)▽3年度9313人(2065人)▽4年度6789人(1637人)▽5年度5839人(1404人)-と推移。この5年で4割減少しており、同課担当者は「適齢人口の減少に加え、民間企業の賃上げなどで人材が民間に流れてしまっているのでは」と推察する。 府警は今年度の第1回選考(高卒見込み以外)から、身長体重の基準(男性約160センチ以上、約47キロ以上、女性約150センチ以上、約43キロ以上)を撤廃。「基準を満たさず諦めた」との声に配慮した。さらに第2回選考は、他府県警の選考と併願できるようにすることで、より優秀な人材を確保したい考えだ。 同課によると、警察官を目指す若者は一定数いるものの、就職先として想定していない層にどうアプローチするかが課題。教諭に警察官の仕事について説明したり、若手警察官を「リクルーター」に指定し、母校の後輩を勧誘してもらったりするなど模索している。