小学生のお年玉、どう管理する? 平均総額2万円以上! 子どもの金銭感覚を養う上手な方法とは
ただ、もらう側としてはキャッシュレスでも現金でもやるべきことに変わりはありません。もっとも大切なのは、お年玉をもらったら「ありがとう」という感謝の気持ちをきちんと伝えることです。 現金で渡されれば、お年玉を受け取ったタイミングはもちろん、袋から出して実際に使うときなどにも「これはお年玉でもらったお金だ」と子どもは意識します。でも、キャッシュレスだと、残高が増えているだけなので、誰からもらったお金なのか忘れてしまいがちです。受け取った際に「ありがとう」とLINEなどで返信して、それっきり忘れてしまうかもしれません。 また、お年玉が現金であっても、両家の祖父母4人や親戚からたくさんもらえると、お年玉のありがたみがなかなか伝わらないという親御さんの悩みを聞いたこともあります。キャッシュレスでも現金でも、大人が働いて手に入れた大事なお金をもらっているわけですから、そのありがたみがわからないというのは怖いと思います。 我が家では、子どもたちが小学生の頃には、お年玉をもらったらお礼状を書かせるようにしていました。口頭だけよりも感謝の気持ちが伝わりますし、書くことでお金のありがたみについて考える機会にもなります。それに、祖父母も喜んでくれます。お年玉がキャッシュレスになっていくなら、あえてお礼状くらいはアナログで書いて送るのもよいのではないでしょうか。お年玉をもらったらお礼状を書く。これも、大事なマネー教育の一つだと思います。 (取材・文/肥後紀子) 〇八木陽子/イー・カンパニー代表 ファイナンシャルプランナー・キャリアカウンセラー。上智大学外国語学部卒業。出版社で女性情報誌の編集部勤務をへて独立。ファイナンシャルプランナーやキャリアカウンセラーとしての10年以上の仕事実績と消費者の視点から、分かりやすく「お金」「経済」「キャリア」を伝える。親子向けマネー教育講座「キッズ・マネー・ステーション」も運営。
肥後紀子