血圧を下げて記憶力を上げる優秀な食材があるって知っていた?ビーツを粉末状にした「ビーツパウダー」の驚くべき健康効果
ビーツパウダーは単独の製品として販売されているけれど、プレワークアウトのサプリメントや心臓の健康にいいグミといった、多種多様なサプリメントにも成分の1つとして使われている。 【写真】老化を早める7つのNG食材 サプリメントメーカーいわく、ビーツパウダーには活力と運動パフォーマンスを高め、血圧と血行を改善することで心臓の健康を促進する力があるという。また、このパウダーは血管の拡張と収縮を助ける分子の一酸化窒素を増やすとも言われている。 この記事では、こうした主張の根拠となるエビデンスを、アメリカ版ウィメンズへルスから見ていこう。 ※本記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスからの翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。
その前にビーツパウダーとは?
ビーツパウダーはビーツを粉末状にしたもの。 根菜のビーツが体にいいのは周知の事実で、そこに議論の余地はない。 英ニューカッスル大学人間栄養・運動研究センター上級講師のキルステン・ブラント博士によると、ビーツには、ベタレイン(紫色の色素)と硝酸塩(セロリやレタスなどの一般的な野菜にも同じくらい含まれる)という2種類の生理活性物質が含まれている。ベタレインには心臓を保護する作用があり、硝酸塩は体内で一酸化窒素に変換されて、循環器系の調節や炎症の軽減を助ける。 しかも、こうした成分は、ビーツが粉末や液体に加工されても、ほとんど無傷のまま残る。その濃度はビーツの品種や加工方法によって異なるけれど、これまでの研究結果は、これらの有益な成分が加工後も保持されること示している(ちなみに、ビーツパウダーは単純にビーツの液体をフリーズドライさせたものであることが多い)。 ここからはビーツパウダーの健康効果をご紹介します。
血圧を適度に下げる
栄養学専門誌『Frontiers in Nutrition』に掲載されたレビュー論文によると、3~60日間、毎日ビーツジュースを飲んだ人の収縮期血圧は対照群より5ポイント低下した。これは一酸化窒素が血管を弛緩させるから。