「感染再拡大へ転じる可能性高い」 繁華街の人流増、専門家が警鐘―東京都コロナ会議
東京都は10日、新型コロナウイルスの都内における「感染状況」や「医療提供体制」を専門家らが分析・評価する「モニタリング会議」を開いた。会議で、東京都医学総合研究所の西田淳志社会健康医学研究センター長は「感染リスクの高い夜の滞留人口の増加が目立っている。こうした継続的な人流増加の影響で、近く新規感染者数が下げ止まり、再び感染再拡大へと転じていく可能性が高く、強い警戒が必要だ」と訴えた。
西田氏は3回目の緊急事態宣言6週目の都内主要繁華街の滞留人口を分析。「現在、新規感染者数は減少傾向が続いているが、これは緊急事態宣言の最初の2週間で人流を急激に抑制できたことの成果」と説明。 一方で、「宣言3週目以降は4週連続で繁華街滞留人口が増加し続けており、宣言前の水準に近付きつつある」と指摘。「この人流増加は今後の感染状況に跳ね返ってくる。近く新規感染者数が下げ止まり再び感染拡大へと転じていく可能性が高くなってきていると思わる。この宣言期間中にできる限り、レジャー(遊び)目的の人流を抑え込むことがとても重要」だと述べた。 東京都の新規陽性者数の7日間平均は今週が389人で、前週の485人を下回った。