じつは怖い…50代からどんどん老いていく「自律神経」、もっとも危ない「体のサイン」の見抜き方
自律神経には交感神経と副交感神経があります。この2つがバランスよく切り替わることが大切、とよく聞きますが、実は50代以降の自律神経にはバランスよりもっと大事なことがあるそうです。 【マンガ】5200万円を相続した家族が青ざめた…税務署からの突然の“お知らせ” この記事では、小林弘幸・著『老いが逃げていく10の習慣』から、加齢が自律神経に与える影響と、その対策を解説していきます。
自律神経のバランスが整えば、体調も整う
交感神経は車のアクセル、副交感神経はブレーキによくたとえられます。この互いに相反する2種類の自律神経が協力して働き、かつ状況に応じて切り替わる、というのが本来あるべき姿です。 日中勉強やスポーツ、仕事などをがんばるには、アクセルの役割を果たす交感神経がぐんぐん働いて、ほどよく「緊張&興奮モード」になることが必要です。一方で、夜しっかり休んで回復するためには、ブレーキの役割を果たす副交感神経が働いて、「休息モード」に切り替わる必要があります。 加えて日々のコンディションにおいて重要なのが「血流」です。 「老化って何でしょう?」こう訊かれたとき、医師として一番簡単に答えるなら、「血流が悪くなること」 の一言につきます。この血流も、自律神経が大きく影響します。 私たちの体では交感神経が優位なときには血管が収縮し、副交感神経が優位になると血管が拡張しますが、収縮と拡張が交互にくり返されることでスムーズな血流が保たれます。それが全身に栄養が届き、かつ老廃物の回収(排出)もうまくいっているよい状態です。
50代からの自律神経はバランスだけじゃない!
ここまでお話ししたのは、交感神経と副交感神経のバランスのことですが、心身の健康を保つためには、実は交感神経・副交感神経、どちらも総合力が高い状態にある、というのが理想です。 つまり、自律神経を語る上では、バランスだけではなく、総合力=トータルパワーにも注目する必要があるということです。 特に50歳からは、トータルパワーがより大事になっていきます。トータルパワーが不安定かつ低い状態では、やる気も出ません。やる気が出なければ、トータルパワーも下がる一方……と、悪循環に陥りやすいのです。 トータルパワーさえ上がれば、少しぐらいバランスが乱れてもリカバリーしやすいというのが私の考えです。トータルパワーがガクンと落ちる50代以降の皆さんは、まずトータルパワーを上げた上で、バランスをとりにいくことをおすすめします。