「父の手術成功した」 見たら幸せ「ドクターイエロー」、引退に続々と感謝や惜別の声
東海道・山陽新幹線の点検用車両で黄色い車体が特徴の「ドクターイエロー」が、来年1月に運行を終えることが13日、発表された。JR東海は、平成13年から使用され、老朽化を理由としたが、鉄道ファンらからは惜別や感謝の声が相次いだ。 【画像で見る】現役のドクターイエローは3代目 ドクターイエローは走行中に架線のたわみやレールのゆがみなどを調べることができ、「新幹線のお医者さん」と呼ばれる。正式には「電気軌道総合試験車」という。 ダイヤが非公表なこともあり、見かけると幸せになるとの俗説が定着している。 「今年一のショック」、「寂しくなるなあ」、「老朽化ならば仕方がない。お疲れさまでした」。SNSやニュースサイト上では、こうした惜別や感謝の声に加え、さまざまなエピソードも投稿された。 6歳の子供を持つ親とみられる人からは、「新橋駅でのイベントに行ったときに、職員の方が『今からドクターイエローが来ますよ』とお声がけしてくださった」とし、「一瞬で駆け抜けるわけではなく、悠悠とした進行で感激しました。周囲の職員さん方もみんな一様に笑顔で、とっても幸せな気持ちになりました」と投稿した。 80代の父親の手術のため、付き添って遠方へ向かう際、ドクターイエローを見かけ、「なんだかぼんやりと『きっと父は大丈夫』と思った。父は90歳を超えた今も元気です」などと、お守り代わりになったような投稿もあった。 ドクターイエローの後継を巡っては、JR東海は、既存の新幹線車両に専用機器を取り付けて検査を行っていく見通しだ。SNSでは、「なにかの1つの車両でも、黄色に塗装してほしい」などと〝存続〟を求める声もあった。 同じ車両を保有するJR西日本は、令和9年をめどに引退させる。