お客さまの数だけ使い方があるクラウドストレージ--Wasabi Technologies・脇本社長
2025年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。 Wasabi Technologies Japan 取締役社長 脇本亜紀氏 新年明けましておめでとうございます。 2024年を振り返ると、社会全体でAIの進化・浸透が進み、企業においてもビジネスモデルが大きく変化を遂げ始めた「攻めの年」となりました。AIの活用だけでなく、自社ソリューションの向上やビジネスプロセスの効率化を目的としたデータの利活用が当たり前となるにつれ、データ管理において安心・安全を提供するクラウドストレージの重要性がより強く認識されるようになりました。 Wasabi Technologies Japanでも、2024年は企業のデータのバックアップの導入にとどまらず、医療、メディア・エンターテインメント、学術・研究、監視カメラなどこれまで以上に幅広い領域で導入していただき、Wasabiの低価格、高性能、セキュアなオブジェクトストレージが日本のお客さまのデータ管理を支援させていただいていることを改めて実感した1年でした。 クラウドストレージを導入する背景には、企業・組織ごとに千差万別な課題や目的があります。2024年にWasabiを導入していただいた事例を通して、Wasabiをどのようにご活用いただけるのかをご紹介します。 2024年の主な導入事例ランサムウェア対策としての多層バックアップ--春日井市民病院さま 昨今、病院のシステムがランサムウェアの被害に遭い、医療サービスの停止を余儀なくされる事態が多く発生しています。愛知県春日井市の春日井市民病院は、既存のオンプレミス環境を1次ストレージとし、新規で2次バックアップ装置を導入、さらにWasabiのクラウドストレージでバックアップすることで、強固なランサムウェア対策を構築。低価格、予測可能かつセキュアなWasabiのクラウドストレージを利用して、決められた予算内でイミュータブルかつコスト効率の高いバックアップ/リストア環境を実現しました。 利用しやすいアーカイブ環境の構築--インフィニットジャパンさま 医療機関向けにITソリューションを提供するインフィニットジャパンは、災害やランサムウェア攻撃の対策として医用画像管理システム(PACS)に関するデータ保管サービスを企画していました。サービスはほぼ完成した状態にありましたが、データのダウンロードなどに追加料金がかかる一般的なパブリッククラウドではコスト試算が難しく、市場投入を断念していました。そこで、ホットストレージでありながら利用料が安価でデータ転送料がかからず、意図的な削除や上書きからデータを保護するオブジェクトロック機能を搭載したWasabiのクラウドストレージを採用し、サービスを実現しました。 膨大な映像・画像データの管理および活用--カラーさま 映像企画製作会社であるカラーでは、これまで「エヴァンゲリオン」シリーズをはじめとする、500TBに上る全作品資産をオンプレミスシステムでアーカイブしていました。しかし、ハードウェア運用管理に手を取られる事、またデータを失うリスクを抱えていた事からクラウド移行を決断。WasabiとQNAPのネットワークストレージを組み合わせたソリューションを導入しました。大容量のデータであっても下り転送料が発生しないWasabiのクラウドストレージにより、コストコントロール可能な状態でデータをアーカイブできるようになりました 2025年に向けて 薬味としてのワサビのように、Wasabiのクラウドストレージにはお客さまの数だけ使い方があります。 2025年、Wasabiは引き続き2次バックアップ、アーカイブ、データ管理・活用を強化しつつ、ファイルサーバーのクラウド化など、より幅広いユースケースのご提案を目指しています。また、2024年12月に国立情報学研究所が提供する学術情報ネットワークSINETにサービス提供機関として参入しましたが、今後は医療、メディア・エンターテインメントといった領域に加え、大学・研究機関にも注力し、多様な業種・業態を支援します。Wasabiはステーキやスイーツから意外とおでんまで、お客さまが利用されるどんなソリューションにも寄り添い、その味をより引き立てる名脇役として皆さまのお役に立ちたいと考えています。 扱うデータが増加の一途を辿り、その活用が企業・組織の成長に大きな影響を与えるなか、適切なクラウドストレージを活用することは組織の発展へと繋がっています。Wasabi Technologiesはお客さまが自社のデータを安全にそして安価に保存し、自由に利用していただけるよう、これからも取り組んでまいります。