「重度障がいのスタッフをフロリダのディズニーワールドで見かけて」車いすのパリコレモデル・葦原みゅうが感じた日本と海外の違い
■フロリダの「ディズニーワールド」で驚いた光景 ── ニューヨークのエレベーター問題は意外でした! みゅうさん:そうですよね。帰国してから調べたら、ニューヨークの地下鉄では、エレベーターがある駅は30%をきっていると知りました。 一方で、フロリダですごく驚いたことがあったんです。「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」に行ったんですが、車いすのキャストがいたんですよ!それがすごく衝撃的で。私が日本のディズニーに行ったときは、車いすのキャストの方を見かけたことはなかったんです。「東京ディズニーリゾート」に限らず、日本のほかのテーマパークでもこれまで見たことはありませんでした。
ただ、フロリダのディズニーでは、ゲートの入り口でチケット係に、車いすのキャストがいて、ゲストをお見送りしていました。最終日に入ったお土産のショップも、レジ担当が車いすの方で。首の後ろを支えるタイプの車いすに乗っていて、手にもまひがある、私よりも重度の障がいがある方でした。その方の隣に介助犬が一緒にいて、ワンちゃんもキャストバッジをつけていたんですよ。聞いたら、その方と介助犬で「ペアキャスト」なんですって。介助犬は、その方が落としたものを拾ったり、お客さんが落としたものを拾ったりしてくれるんだそうです。
── 素敵ですね。 みゅうさん:そうですよね。人件費だけ考えたら、ある程度ひとりで動ける人を雇ったほうが効率的なのかもしれません。でも、物が拾えないんだったらワンちゃんとセットで働けばいい、という考え方が素敵だなと思いました。 ── 最近はモデルだけではなく、インフルエンサーとしてもご活躍です。YouTubeチャンネルでは「トイレはどうしているの?」といった、視聴者からの率直な質問にも答えていますね。
みゅうさん:そうですね。聞かれたらなんでも答えなきゃと思っているわけではないし、聞かれて嫌なことは「答えられないです」って言えばいいだけとは思っているのですが。ただ、そもそも答えられないことはあんまりないですね。あれこれ聞かれることに対しても、別に何も思わないんです。 逆に私は視聴者の方が「車いすだと、こういうことはどうしているの?」って率直に聞いてくれたことで、「こういうことが気になるんだ」と発見することもあって。それをもとに動画を撮っているので、そんなコミュニケーションも楽しいと感じています。