今さら聞けない【“発酵”って何?】発酵の種類やギモンを徹底解説!
最近よく耳にする「〇〇を発酵させた成分」というワード。キムチやヨーグルトのような発酵食品が身体にいいように発酵成分は肌にいいものなの? 素朴な疑問を紐解きます。 〈画像〉肌にも良い!「発酵コスメ」おすすめを全部見せ
教えてくれたのは……伊達 朗さん
シーアイディビーテック代表取締役 工学博士、医学修士、薬学士、薬剤師。20年以上、発酵と肌の研究と化粧品開発に従事。昨年デビューした発酵コスメFASに携わる。
発酵に使用される微生物の代表は次の4つ
【1】酵母 糖をアルコールと炭酸ガスに分解する働きをもつ微生物。ビール酵母やワイン酵母、パン作りに欠かせないイーストも酵母の一種。酵母は種類が多く、どれを使うかによって味や香りが決まる。 代表的な食品/パン・ビールなど
【2】酢酸(さくさん)菌
アルコールを酢酸に変える細菌の総称。アルコールから酢酸を生むことでpHを低下させ、他の微生物を近寄らせない環境を作り、防腐や静菌・殺菌に働く。美容成分ではPHAが酢酸菌由来。 代表的な食品/お酢全般、ナタデココなど
【3】麹(こうじ)菌
日本特有の微生物。カビの一種で麹をつくるための糸状菌の総称。代謝される際にビタミンB群を豊富に生み出す。麹とは麹菌を米や麦など穀物に混ぜて培養したものを指し、酵素を大量に含む。 代表的な食品/味噌・醤油など
【4】乳酸菌
ビフィズス菌やガセリ菌など発酵によって糖から乳酸をつくる微生物の総称。腸内環境を酸性にし、悪玉菌の増殖を抑えるほか、肌表面では、美肌菌と呼ばれる表皮ブドウ球菌のいる環境を整える。 代表的な食品/ヨーグルト・キムチ・チーズなど コスメで使用されるのは主に酵母・乳酸菌・麹菌の3つ! 酢酸菌は今後コスメに使用されていく可能性大!
意外と知らない! 発酵に関するギモンに答えます!
Q. 発酵すると何が良いの? A. 肌にとって有益な成分が新たに生み出される 有機物が菌によって分解される過程でビタミンやアミノ酸、アミノ酸が複数個組み合わさったペプチドやミネラル、ポリフェノールを新たに生み出したり増やしたりします。肌やからだにとって吸収しやすいサイズに分解されているので、効率よく取り入れられます。