「グループホーム」見学時のチェックポイント「入居後の生活をイメージしながら環境や雰囲気を確かめて」【専門家解説】
グループホームの見学に行く前に注意したい3つのポイント
見学に行く前に知っておきたい3つのポイントを確認しておきましょう。 【1】本人と一緒に見学する できるだけ入居する本人と一緒に見学に行きましょう。本人でなければ気づけない不便さや欠点に気づくことができます。本人が見学時に感じた印象や意見は、施設選びの大切な判断材料になります。 【2】複数人で見学する 施設見学は、家族や友人など、複数人で行くことをおすすめします。1人では見逃してしまいそうなポイントも、複数人で見学すると気づくことができるでしょう。 また、見学後の振り返りや入居の検討を行う際にも意見交換がしやすくなるため、より適切な判断につながります。 【3】入居後の生活をイメージして見学する 見学の際は、ただ施設内を見て回るのではなく、入居後の生活をイメージしながら見学することが大切です。 館内がバリアフリーで車いすでも安全に移動できるか、トイレや洗面台は使いやすいか、居室の収納スペースは十分かといった点を確認しましょう。 さらに、入居してからの過ごしやすさは、スタッフの仕事ぶりや雰囲気、入居者への対応が大きく影響します。そのため、スタッフの表情や態度、入居者とのやり取りの様子もしっかり観察し、安心して生活できる環境かどうかをチェックしてください。
グループホームの見学時にチェックしたい6つのポイント
実際に見学に行った際、スタッフに確認しておくべきことや、見ておくといい所などをまとめました。 【1】居室・共有スペースの設備と配置 居室は、広さや日当たり、窓からの眺め、テレビや電話、ネット回線の有無を確認しましょう。また、共有スペースのリビングは、広さや明るさに加えて、整理整頓や清掃が行き届いているかも大切なチェックポイントです。 多くのグループホームでは、共有のリビングを中心に居室が囲むように配置されています。居室を出るとすぐにリビングがある施設では、プライバシーへの配慮が十分か、リビングの音や人の声がどの程度居室まで聞こえるかを確認しておきましょう。 【2】個別のニーズ・ライフスタイルへの対応 通院介助や買い物、外出支援などのサービスの有無、クラブ活動や趣味を楽しめる活動があるかなど、一人ひとりのニーズに応じたケアが提供されているかを確認しましょう。 行事やレクリエーションの内容や頻度、地域の人と交流する機会があるかどうかも見学時の大切なチェックポイントです。 【3】家具などの持ち込み、備品 グループホームによっては、布団や車いす、居室に取り付ける手すりを自身で購入(またはレンタル)する場合があります。ベッドやカーテンは備え付けのものがあるのか、家具や私物をどの程度持ち込めるのかについても、見学時に質問しておくとよいでしょう。 【4】食事サービス 多くのグループホームでは、入居者と介護スタッフが協力して食事を作りますが、施設によっては専任の調理スタッフがいるところもあります。施設によって食事の提供方法が異なるため、見学時に確認しておくとよいでしょう。 さらに、メニューの内容や持病や身体の状態に合わせた食事が用意されているか、食事中の見守り体制はどうかといった点も合わせてチェックしておきましょう。 【5】介護体制 グループホームの介護体制は施設によって異なり、国の基準以上に手厚くスタッフを配置しているところもあります。介護スタッフの配置が手厚いグループホームでは、その分スタッフの目が行き届き、質の高いケアを受けることが可能です。見学時には、介護体制についても確認するようにしましょう。 【6】医療・看護支援の充実度 グループホームでは、医師との連携や看護師の配置が義務付けられていないため、医療サービスを提供することができません。 しかし、最近では看護師を配置したり、近隣の訪問看護ステーションと連携して、看護体制や医療支援を充実させるグループホームが増えています。 見学の際には、看護師の配置状況や訪問看護ステーションとの連携について確認しておきましょう。とくに持病のあるかたは、どのような医療サービスを受けられるのか詳しく聞いておくと安心です。