シャープ15年度第3四半期決算発表(全文2)出資受け入れ協議中2社について
2社からの提案、結論は1カ月先 決断力がないのでは?
司会:はい、よろしゅうございますか。それではその後ろ、その斜めの後ろの方ですね。どうぞ回っていただいて、はい、後ろからいきます。よろしくお願いします。 テレビ東京:恐れ入ります、テレビ東京のオオハマです。社長にお伺いしたいんですけれども、今日の段階で今後の経営体制に関して結論が出ていないというのは、場合によってはシャープの経営陣の皆さん、決断する能力がないんじゃないかと思われても不思議じゃない事態だと思うんですけれども、この責任っていうのはいったどなたにあるのか。1カ月をめどにということなんですけれども、この1カ月で決められるって根拠はどういったところにあるんでしょうか。 高橋:まず決断力がないとおっしゃる、それは皆さんのお感じなることなんで、あえて反論したりするつもりはございません。結果責任でございますよね、じゃあ誰に責任があんのって、もちろん当たり前ですよね、経営取締役あるいは執行役員、中でも社長にあるわけですから、そこに対して反論するつもりはございません。 で、先ほど言いました1カ月程度っていうのは、あちらさん自身がシャープの中身を精査したレベル、で、提案いただいてるそのレベルを反対に今度はシャープが検証していくレベル。で、その検証のものすごく、シャープ側としましては、もちろん出資いただくレベル金額ってのも重要なポイントではございますが、将来、いま言いました2つの部分がどのように事業を伸ばしていける可能性があるのか、先ほどの方のご質問にありました、そのシナジー効果みたいなものも関係するかと思います。そういうのをどれぐらいの時間をかけてやるかということで、いま、見積もってんのが1カ月あれば、1カ月程度あればそれは終わることができるだろうということで考えております。 テレビ東京:ごめんなさい、ちょっと分かりやすくお伺いしたいんですけど、鴻海の提案のその検討に値する要素っていうのは、提示してる金額だけじゃないってお話されてますけれども、そのいまの段階で想定してらっしゃるシナジーっていうのは、鴻海の傘下に入ることで何ができる、何が残せるっていうふうに見てらっしゃるんですか。 高橋:先ほど言いましたように基本的な2つの固まりはそのままでいくということで、考えていただいております。その上で、液晶のほう、これはすでに先ほども申しましたSDPで共同運営してますよね。そこと一緒になっていくことは当然できますし。それ以外にも鴻海さんは違う液晶工場をお持ちですよね、そこともちろん協業をしていくことは可能だと。 で、あるいは液晶いうのは別にガラスでパネルを作るだけじゃなくて、いろんな後半、私ども後半工程と呼んでますが、アセンブリみたいなような工程がございます。そこはやはりEMSさんですから非常に強い、いうところは当然あるというふうに考えてます。プラス、もう1つのシャープ、いわゆるプロダクツあるいは電子デバイスを入れたところ。そこに関しましても実際にアウトソースしてるのが結構多いんですよね。シャープの中でも。ODMで仕入れさせていただいているとか、あるいはデバイスの工程は外にお願いしてるとか、あるいは携帯電話もそうです。そういうところの非常に強い部品調達能力および生産能力をお持ちだと。これは巨大な能力だと思います。いまその辺で協業してるところはほとんどない、ほかのEMSさんとやらしていただいてますので、新たな商品からそこを一緒にやっていただくいうことで、大きなシナジー効果が出てくると思ってます。 テレビ東京:いまはじゃああくまでも生産体制のほう、販売のそのポテンシャルっていうよりは生産体制がより充実されるっていうふうに見てらっしゃるってことですか。 高橋:大きいとこはまずそれありますよね、生産および資材調達、で、先ほど申しましたスライドでお話しましたように、例えばテレビでヨーロッパ、ブランド貸しって言うんですかね、ライセンスにやってますしアメリカもこの1月からそうなってます。そういうところを、鴻海さんのいわゆる販売、顧客。で、もっと言いますと電子デバイスであるとか液晶ですと、B to Bですからまさに、鴻海さんの顧客いうのはそういうところの顧客になっていきますよね。B to Cの量販店さんにっていうところでシナジーがあるっていうふうにはあまりは思っておりません。 ただいま言いましたような、B to B、で実際にはB to Cって言いましても、B to Bにたくさん売れるんですよね。私どものAQUOS、今でもアメリカライセンスにB to Cは移しておりますけど、B to Bはビジネスソリューションにおきまして、AQUOSの販売をたくさんしております。そういうところを含めて、販売面でももちろん広がりはあるというふうに考えております。 テレビ東京:1点だけ、お話伺ってると鴻海側がかなり有利に聞こえるんですけれども、まだこの段階で革新機構も選択肢に残してらっしゃるっていうのは、鴻海の何に対して不安を持ってるんでしょう。 高橋:決して不安ということではございません。先ほども言いましたようにプレゼンもそうでしたように非常に公正に、シャープとしてできる限り公正に、物事を運んでいきたいと思っております。そういう意味で先週のプレゼン、私ももちろん聞かしていただきました。2つのお会社とも、本当に真剣にそれも深く内容を調べてプレゼンをしていただいております。そういう意味で今、現時点でもう少し精査がいるなというそれをしないと、変な話ですけど、そういう失礼なんではいけないなっていう考えもありまして、別に先延ばししてるわけではございません。しっかりと先ほども申してますように、ステークホルダーの皆さまにとって何がベストなのかっていうことを、真剣に考えていきたいというふうに思っております。