シャープ15年度第3四半期決算発表(全文2)出資受け入れ協議中2社について
鴻海だけではなく、産業革新機構も同様にプレゼンしている
司会:はい、それではこちらの前列ですね、真ん中の方、茶色のスーツの方、申し訳ございません、よろしくお願いします。 テレビ朝日:テレビ朝日のトミカワと申します。いま、協議中の2社のうち、多くリソースをかけられているのが、鴻海だということなんですけど、先週、鴻海の各会長がシャープを訪れた際に、私たち話を聞かせていただいたところ、シャープと鴻海で相乗効果が期待できると自信を見せていたんですね。その相乗効果についてシャープ側としてはどんな面があげられるのかということと、一方で液晶技術の海外流出という懸念もありますが、その辺りはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。 高橋:相乗効果いうのは、アップル・トゥ・アップルで比べれないんですよね、違いますんで、当然ですけれど。EMSですごい力を持っておられるとこ、そうじゃないところということで、一義的にどちらがいいってのは非常に難しい、この分野ではこうですね、先ほど言いました公平性、透明性をもってやっていきたいということで、ご承知いただいてると思いますが、あのときは鴻海さんだけではなくて産業革新機構の方にも来ていただいて、同じようにプレゼンをしていただいております。その中でいまのご疑問の中で、その比較っていうのはいま言いましたとおりですが、鴻海さんの場合の技術流出であるとか、あるいは産業革新機構さんの場合にはどんなんがあるかとか、そういう意味でもちろん私どもは要望を出さしていただいております。 主に要望としましては4点ございまして、1つはシャープっていう会社、この100年を超える歴史の会社のですね、DNAを残しながら将来に向かって成長していくためにはシャープ自体が各、先ほど申しましたカンパニーごとぐらいに分解されるっていうことは、むしろお互いにとって大きなマイナスになるということを言っております。 もっと単純に言えば、いまの一体性を保ちながらやっていきたいと。これに関しては両社ともご理解をいただいております。もう1つは当然なことですが、いわゆる従業員の雇用の最大化をやっていただきたいと、この件に関しましても生産の場所いうのも含めて両方のお会社ともご理解をしていただいております。 もう1つこれは海外流出ということでは、鴻海さんのほうになるんでしょうが、それも鴻海さんのほうはSDPをもうすでに3年やっております。そこからの大型液晶技術の流出というのはこの3年間で、私たちとしましてはなかったというふうに理解しておりますし、その他、このほかの全部に対してマジョリティを持ったとしてもそういうことはしないということで、お話をいただいております。いま3点しか言うてないですね、4点目、ちょっと紙見てよろしい? 4点目は先ほども申した内容で、両方のお会社とも大変好条件を出していただいていると。好条件というのは決してお金だけじゃなくて、いま言いましたような3点も含めてですね、好条件でご回答いただいているということでございます。以上です。 テレビ朝日:すいません、いまの中で1点だけ、シャープのDNAを残すということで、分解するとマイナスになるということなんですが、革新機構としては不振の液晶事業部門をジャパンディスプレイに統合させるということを提案したと当初、報道でありましたけれども、その辺りの考えが変わったっていうことなんでしょうか、それとも。 高橋:すいません、説明が悪かったかと思いますが、シャープというのを見ますとね、大きな2つの違う固まりに分かれます、かつてはプロダクツとデバイスビジネスいう話をしました、だと思います。で、デバイスの中には先ほど言いました電子デバイスカンパニーとディスプレイカンパニーがあります。ただ、今時点のシャープを見ますと、電子デバイスカンパニーっていうのはあまり一般的なデバイス事業になってないんですね。どっちかいいますとモジュールを作っていく。言い換えますと、巨額な投資をしていないビジネスになっております。 そういう意味でデバイスではありますけれど、あたかもプロダクツのような動きをしております、そういう観点からいいますと液晶ディスプレイ関係の部分と、それ以外という形に整理していただいたらいいかと思います。その中でシャープのDNAいうのは時代別です。近年はもちろん液晶ですよね。ずっと前私が入社したころ、あるいはもっと前はもう1つのほうが、なんかシャープって変わったことやるよね、目の付けどころの世界がありますよね。その2つの固まりに分かれるというふうに考えております。 そういう意味では、エンティティとしてどうなるかっていうのと別に、やはり2つの固まりに分かれての運営になっていくんだと思います。これは革新機構さんの場合であっても、鴻海さんの場合でも、同じことだというふうに考えております。そういう意味での一体としてという。