「ニューイヤー駅伝でひらまつ病院チームを目立たせる!」現役復帰・上野裕一郎39歳(前・立教大監督)の恩返し…「立教も全力で応援します」
立教大監督の解任から現役に復帰した上野裕一郎(ひらまつ病院)が、年齢別記録をまたも更新した。常識では考えられないような挑戦を続けている39歳。何が上野をここまで駆り立てるのか。ニューイヤー駅伝を前にした本人に聞く、NumberWeb特別インタビュー。〈全2回の2回目/はじめから読む〉 【写真】「マジでアラフォーですか?」39歳現役で若手選手とわたりあう上野の堂々たる走りと、上野が去ってからも箱根予選会トップ通過と躍進する立教大を写真で見る 2025年1月1日、第69回ニューイヤー駅伝が開催される。 上野裕一郎が所属するひらまつ病院は、予選会となる九州実業団駅伝に出場。上野は7区のアンカーとして出走し、区間賞の相澤晃(旭化成A)の後塵を拝すも区間3位の好走を見せ、総合5位で予選を突破した。 「7区は13.9キロの区間なんですが、アップダウンと向い風という一番苦手なふたつがあって、本当にヤバかったです」
あえて苦手区間に入ったわけ
ひらまつ病院が、苦手なアップダウンのあるコースにあえて上野を配置したのには、もちろん理由があった。 「1区は昨年(2023年)、荻久保(寛也)が田村(友佑・黒崎播磨)君に次いで2位だったので、スタートは荻久保でほぼ決まりで、2区の長い区間も栃木(渡)になっていました。3区は流れを切りたくないので、最初は僕が3区という案もあったんです。 でも、昨年アンカーで栃木が区間賞を獲って、ニューイヤーの圏外から7位に上げて出場権を獲ったという経緯があったので、アンカーには何かあった時、走れる選手を置いた方がいいということになったんです。永戸(聖)も福田(穣)もあまり調子が良くなくて。僕も60%ぐらいだったんですが、1区とアンカーで締めるために自分がアンカーに入りました」
他チームの意表をつく起用
上野がアンカーというのは、どこのチームも想像していなかったようだ。6区が終わった時点でひらまつ病院は7位。6位のトヨタ自動車九州とは2秒差、5位の三菱重工とは53秒差だった。上野がアンカーで襷を受けた時、他チームは「上野が来る」と読んでいたそうだが、その通り、トヨタ自動車九州と三菱重工を抜いて5位でニューイヤー駅伝の出場権を獲得した。 「さすがにトップの相澤君には勝てなかったですが、それでも向い風とアップダウンが得意ではない中、後半3分ちょっと超えるぐらいのペースに抑えられたのは、春から夏にかけてコツコツやってきたからだと思います」
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