「ニューイヤー駅伝でひらまつ病院チームを目立たせる!」現役復帰・上野裕一郎39歳(前・立教大監督)の恩返し…「立教も全力で応援します」
マラソンには手を出さないと言うが
ニューイヤー駅伝と箱根が終われば、一息ついてからロードシーズンに入っていく。上野自身はマラソンには「生半可な気持ちで手を出してはいけない」と二の足を踏んでいるものの、トラックのスピードがあるだけに、見てみたい気もするが……。 様々なことがあった2024年。上野にとっては、どんな1年だったのだろうか。
反省と謝罪と感謝で
「この1年間は、感謝と反省と競技に全力を尽くしました。ひらまつ病院に助けていただいて、理事長や20名のスタッフ、チームメイトに本当に助けてもらいながらやってこれました。みんなが支えてくれなかったら僕は、ここまで走ることが出来なかったなと思います。これからも反省と謝罪をしつつ、感謝の気持ちを持って陸上競技に取り組んでいきたい」 そう語る上野の表情にはやる気が漲っている。5000mで13分台を出し続ける限りは、「引退」という文字も上野には必要なさそうだ。 「13分台が出せている間、そして後輩の佐藤悠基(SGホールディングス)が走っている間は、引退せずに頑張ろうと思っています。高校の時から悠基にはけっこう助けられていて、ひらまつ病院に入る前も一緒に走っていたんです。そうやって苦しい時期に助けてもらったので、後輩がやめるまで、自分はやめられないと思っています」
40歳の目標とは
2025年7月で上野は40歳になる。不惑の年を迎えて、何を見せてくれるのか。 「バーナード・ラガト(米国)が41歳の時、リオ五輪の5000mで13分06秒78で走って5位入賞しているんですよ。40歳以上の世界最高を狙おうと思ったんですけど、これはさすがに無理ですね(苦笑)。自分の自己ベストもなかなか厳しいですが、やるなら来年(2025年)の秋、1年後か。体……あるかな」 そう苦笑する上野だが、5000mの自己ベスト更新は引退するまで追い求めていくだろう。立教大で55年ぶりに箱根への扉を開けたように、これからも淡々としつつも人々をアッと言わせるようなことをやってくれるはずだ。 〈1回目から続く〉
(「箱根駅伝PRESS」佐藤俊 = 文)
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