プロの着こなし拝見! スタイリスト村上忠正の秋冬コーデ【昼編】
結局男の装いは、「気になる」「気にしてもらえる」かどうかが大事です。一瞬の出会いでも「あ、なんか素敵!」と思わせたらコチラのもの。そこで本誌を代表する「気になる男」作りのエキスパートたちを特別にスナップ。モテ・スタイルを常に考えてきた達人が作るデイ&ナイトの着こなしは、絶対にアナタも気になること確実! 気になるオトコの昼と夜
派手すぎずにまとまる正統派タータンの底力
新時代の男子にとって大事であるのは、しっかり個性を伝えきること。自分らしさをキチンとアピールし、受け入れてもらうことが大事です。平均点的なフワッとした「好評」だけでは、どうしても人の記憶に残りません。少々のクセやアクがあったとしても“なーんか、また会いたいかも?”と思わせる言わば「アク評」を残すことが、その次に繋げるポイントとなるのです。そう、いかに「気になる男」を構築し日常的に実践するかで、より良い明日が決まるのです。 とは言え「アク評」ってナニ? と思われる方も多いでしょう。そこで本誌を代表する「気になる」スタイル作りの名手たちに、お手本スナップを見せていただきました。
本誌のリーダーである石井編集長を皮切りに、お次に取材依頼をしたのがスタイリストの村上忠正さん。LEONを始めとするファッション誌やタレントのスタイリングを長年続けているベテランです。そしてインスタグラム等のSNSでも、自身のコーデスナップを日々アップし広く注目を集める着こなし達人です。そんなスタイリング仙人が見せる装いは、非常に男クサくも「気になる」部分がてんこ盛り。その一回目は、ちょっとクセの強い昼間のセットアップスタイルを披露していただきました。 大柄チェックのセットアップは村上さんのお気に入りブランド、ts(s)のもの。赤色をベースとしたチェックは遠目でもかなり目立つため、絶対に誰もが「気になり」ます。こういったコーデを巨匠はどういったシーンで実践されているのでしょう。
「いや、僕は普段からこんな感じですよ(笑)。撮影のための商品リース作業とか、少し歩いたり作業しそうだなという場合は、スニーカーをポイントとしたスタイリングにて出掛けます。当然そういったシーンでは何よりも動きやすさが重要。この一着はテーラードですが、非常にゆったり着こなせる仕立てが特徴です。パンツもイージー風ではなく本当にパジャマに腰ひもを通しただけといった雰囲気。ただし生地はロイヤルスチュアートという極めて伝統的なタータンチェックです。着崩しても崩れすぎず、それなりに着こなし感が出るんです」 また、改めてセットアップの手軽さにも気付いたと語る村上さん。 「セットアップが世間的にも定番化しているのは当然でしょう。上下が揃っているとコーディネートの7~8割りが、すでに着るだけで成立しますから。あとはトッピングでディテールを調整するくらい。また、こういった目立つデザインのものこそセットアップのアドバンテージが出ると思います。柄同士のバッティングなども考える必要なく、これだけ主張の強い上下の装いがムリなく成立させられますから」