池田瑛紗、菅原咲月、川﨑桜、井上和が語る「五期生の近い未来」【乃木坂46物語~次の世代を迎える前に~】
「2020年4月に高校1年生になった、コロナ禍の影響を一番受けた世代だと思うんです。高校生ってすごくキラキラしたイメージで、仲良しグループでお弁当を中庭で食べたり、放課後は一緒に遊びに行ったりするものだと思っていたら、最初の頃は通学すらできないし、お昼ごはんもそろって黒板のほうを見て黙食......。 そんな高校1年生だったので、『いつかやれる』と思っていても、その〝いつか〟が来なくなることがすごく怖くなったんです。だから『恥ずかしいかも』と思ったことでも、チャンスだと思ったら全部やってみようと思いました」 翌年には体育祭が再開し、チアにも挑戦。建築士になる夢も持っていたため、美術学校にも通い始めた。ちょうどその頃、中学3年生で好きになった乃木坂46が、五期生を募集することを知った。 「オーディションを受けることは母に反対されました。母に受けたい思いを一生懸命に話しているうちに......高校生って『一生懸命は恥ずかしい』って思ってしまう時期でもあると思うんですけど、私はその恥ずかしさも心地よくて。『今、一番本気でやりたいことが乃木坂46なんだ』と自分で気づきました」 こうして井上は、五期生オーディションに合格。初の五期生楽曲『絶望の一秒前』、昨夏のシングル『おひとりさま天国』、そして今夏の『チートデイ』と、楽曲だけをとっても重要なタイミングでセンターを担ってきた。 間違いなく五期生、そして乃木坂46の中心を任されつつある彼女だが、やはりそこには悩みがあるという。 「昨年の夏からは特に、目の前にいただいたことを必死にやり抜いて、とにかくグループに還元することが第一で。『自分がやりたいこと』は考えられなかったし、今も『何に挑戦したいんだろう』って悩んでいます。 でも、昨年末に番組で期別の忘年会企画をやったときに、同期が『来年の夏は楽しもうね』って言ってくれて。その約束が、昨年の夏とは全然違う自分にしてくれた気がします。自分がやりたいことより、任せていただいたことを背負って〝楽しむ〟んだって」 今も乃木坂46の活動の目玉のひとつである、「真夏の全国ツアー」の真っ最中。井上は昨年に続き、今年も〝座長〟を務める。 「メンバーが私をどう感じているのかはわからないですけど、2年連続で座長のポジションに立たせていただく意味を考えながら、いい夏だったと振り返れるようにしたいです」 * こうして、それぞれが異なる道から乃木坂46にたどり着いた4人の五期生。次世代と呼ばれてきた彼女たちも先輩となり、グループも確実に形を変えていく。 4人には最後に、五期生の近い未来を想像してもらった。