なぜ阪神は横浜DeNAを3タテできたのか
三浦監督は7回二死一、二塁のチャンスに開幕以来、ノーヒットの細川を辛抱強く代打に使ったが、ショートゴロに倒れて、また結果を出せなかった、オースティンが登録されると2軍落ちを宣告される最有力候補。その崖っぷちのメンタルにかけたのかもしれないが、もしここで一発のあるソトが代打に立てば、調整具合は抜きにして阪神バッテリーは怖かっただろう。9回裏もそうだ。打つ打たないは別にして一発のあるオースティンが代打で出てくるだけで阪神バッテリーの心理面は違っていた。 試合後、三浦監督は、「来週の火曜から登録します」と語った。試合前練習を見た後に、2人と面談した上で決めたそうで、本人たちの希望もあったのかもしれないが、1日、2日、調整期間が延びるだけのことならば、この日、登録すべきだった。 そもそも、この日のゲームで、サンズ、マルテ、ガンケル、スアレスと4人の外国人を揃えた阪神と、主力を出す、出さないが議論になっている横浜DeNAとでは、ヨーイドンの段階で勝負がついていたのかもしれない。新型コロナの影響による政府方針で、新外国人にはビザが下りないなどの入国制限があったが、昨年まで在籍した外国人は、事前に在留証明書をとっておけば入国は可能だった。フロントの準備力の差である。 阪神の勢いがそうさせているのかもしれないが、大和の初回のタイムリーエラーもしかり…相手がこけてくれるのだ。横浜DeNAへ7年連続で勝ち越している阪神が、間違いなくチームメンタルでマウントを取っていると見ていい。阪神は、明日から本拠地の甲子園で2.5差をつけている2位の広島と3連戦を戦う。