2024年のキーワードは『趣味大国無双消費』【BEENOSが「越境ECヒットランキング」発表】
分野別の人気ランキングは?
分野別の人気ランキングでは、「おもちゃ・ホビー」分野では「ガンプラ」や「ゾイド」などのシリーズが人気の「プラモデル・模型」が1位だった。2位には「リカちゃん人形」や「ドルフィードリーム」などが人気の「人形、キャラクタードール」、3位は「仮面ライダー」シリーズや「スーパー戦隊」シリーズが人気の「ヒーローごっこ、格闘」という結果になった。7位の「カプセルトイ・ガチャガチャ」ではキャラクター商品の人気が高く、10位の「こま」はベイブレードが牽引した。 トレーディングカード分野では、1位が「ポケモンカードゲーム」、2位が「K-POP」という結果となった。「ポケモンカードゲーム」は、まとめ買いやパック購入よりも1枚の指名買いが多く、欲しいカードを購入しているという傾向がうかがえた。一方、「K-POP」では、「Stray Kids」や「aespa」「enhypen」などさまざまなK-POPアーティストのトレーディングカードが購入されている。 飲食料品分野では、海外輸出も好調なお酒(1位)、調味料(3位)、お茶(4位)が上位にランクインする結果となった。 訪日インバウンドにも人気の高いラーメン分野に絞ると、越境ECでの人気ランキングでは、大手の「日清食品」「サンヨー食品」に続き、「マルタイ」「一蘭」「ヤマダイ」がトップ5にランクインした。 ビューティー・ヘルスケア分野では、サプリメントを扱う「DHC」と「FANCL」が1位と2位にランクイン。日本に対する健康、安全、安心といったイメージが伺える結果となった。日本ブランドとしては「資生堂」「CANMAKE」「SUQQU(スック)」「ルベル」「オリヒロ」もランクインし、トップ10の中で7ブランドを占めた。美容家電分野に絞ると、ドライヤーやヘアアイロンなどヘアケア家電の人気が高い結果となった。 カメラ・光学機器の分野では、1位が「フィルムカメラ」、次いで「コンパクトデジタルカメラ」「レンズ」という結果だった。人気メーカーランキングでは、1位が「CANON」、2位が「Nikon」、3位が「OLYMPUS」となり、上位10社の内「ライカ」を除く9社が日本メーカーという結果となった。 自動車・オートバイの分野では、1位が「カーパーツ」、2位が「オートバイパーツ」、3位が「アクセサリー」となった。人気の「カーパーツ」では、外装品や内装品、エンジン部品などが購入されている。人気メーカーランキングでは、「ホンダ」「トヨタ」「日産」の自動車メーカーに続き、4位にカーナビゲーションを販売する「パイオニア」がランクインした。 ファッション分野では、レディス・メンズともにアパレルのトップスが人気を集めた。国・年代・性別ごとに購入者をセグメントし、セグメントの購入金額をもとにしたコアユーザーランキングでは、アメリカの20~40代の男女が上位を独占する結果となった。 音楽のJ-POP分野では、Adoがもっとも人気となり、初音ミク、乃木坂46が続いた。2024年8月に発表した上半期のランキングからの変化として、YMOやシンガーソングライターの美波が新たにランクインしました。音楽分野のCD、レコード、カセットの購入割合では、レコードの購入件数が21.5%となった。 「本・雑誌」カテゴリでは、1位が「漫画、コミック」、2位が「アート・デザイン・音楽」、3位が「趣味・スポーツ・実用」という結果となった。漫画作品のランキングは、1位に「ドラゴンボール・鳥山明」、2位に「ハイキュー!!」、3位に「ワンピース・尾田栄一郎」がランクインした。 マンガの上位3作品の購入国は、「ドラゴンボール・鳥山明」がスペイン、「ハイキュー!!」が台湾、「ワンピース・尾田栄一郎」はアメリカからもっとも購入されており、国ごとに異なる作品が人気となっている。 2023年に第1期が放送されたアニメ作品のうち、2023年と2024年の購入件数を比較した伸長率ランキングでは、「マッシュル」が前年比950%で1位となった。2位には「葬送のフリーレン」、3位には「薬屋のひとりごと」がランクインした。1位から4位の作品は2024年まで放送期間があるが、5位の「新しい上司はど天然」は2023年に放送を終了しており、その後も海外の消費者には作品の人気が継続していることがわかる結果となった。 スポーツ・レジャー・アウトドア分野では、1位が「釣り」、2位が「ゴルフ」、3位が「アウトドア」という結果となった。釣り具の人気ブランドランキングでは、「シマノ」「ダイワ」「メガバス」など日本ブランドが4位のアブガルシアを除きトップ10中9つを占めた。 ゴルフブランドの人気ランキングでは、1位が「テーラーメイド、2位には日本の「ミズノ」がランクインした。「本間ゴルフ」「プロギア」「ダンロップ」「三浦技研」もトップ10入りし、トップ10中、5つを日本ブランドが占める結果となった。 番外編として、日本から越境ECで世界の商品を購入できるサービス「セカイモン」のデータから、海外で活躍する日本人野球選手の人気ランキングを作成したところ1位は大谷翔平氏となった。 趣味大国である日本には、海外の消費者から見て魅力的な商品が多数流通している。アニメやマンガ、音楽などのコンテンツ分野はもちろん、飲食料品、自動車、釣りやゴルフなどレジャーなど、さまざまな商品分野で日本ブランドは人気を保持している。 インターネットは、拡大する世界経済と日本市場をつないでおり、海外の消費者は自国で買えないなどの理由から越境ECを利用して日本から商品を購入できる。 BEENOSグループは、これまで越境ECのリーディングカンパニーとして多くの日本企業の海外進出をサポートし、海外の消費者にとっても利用しやすいサービスの開発に取り組んでいる。今後も日本企業が手間や負担なく利用できるサービスの提供と改善に努め、海外市場を日本企業が取り込むための支援を続けていく考えを示した。
日本ネット経済新聞