パリで“体操の王様”に──岡慎之助選手、ナゼ強い? ジュニア時代のあだ名は「チン」…恩師が明かす秘話【#みんなのギモン】
■復帰後は「つり輪」で1点近くUP
小林解説委員 「しかし復帰後の進化を目指し、下半身を動かせない分、上半身を徹底的に鍛えることをしました。その結果、復帰後には上半身の筋力が重要な『つり輪』で得点が1点近くアップ。コンマ数点を争う個人総合では、大きな進化と言えます」 「(オリンピックの)大会前、岡選手は『あれ(ケガ)があってよかったと証明したい』と語っていました」 鈴江アナウンサー 「この気持ちの強さは本当にすごいですね」 忽滑谷アナウンサー 「日本の選手はつり輪が割と苦手と言われている人が多く、その中で1点近くアップさせたということで、国内の熾烈な争いに勝って、オリンピックにつなげていったんだなと改めて感じますね」 小林解説委員 「マイナスをプラスに変えていく力も、選手としてすごいなと思います」
■金メダリストに聞く…「金」の要因
小林解説委員 「改めて今回の最終成績を見てみると、銀メダルの中国の張博恒(チョウ・ハクコウ)選手との差は0.233点。その勝負の分かれ目、金メダルの要因について、リオオリンピックの体操男子団体金メダリストの田中佑典さんに聞きました」 「田中さんは『ミスなく、質の高い、完成度の高い技の数々だった』と大絶賛しています。特に、床は岡選手だからできる特徴ある技で、基本ができているからこその技がたくさん見られたということです」 「田中さんによると、他の種目も大きな減点となる落下がなく、ひょうひょうと演技をしていた。おかやまジュニアで磨いた基本姿勢と、徳洲会体操クラブで磨いた技が光っていたといいます」 森アナウンサー 「まさに、ひょうひょうという言葉が一番しっくりくるかもしれません。前回王者の橋本選手が団体のチームメイトにいます。世界のトップと一緒にやってきた3年間というのも大きかったんでしょうね」
■金メダル競り合い…中国メディアは
小林解説委員 「岡選手のサプライズ的な優勝を、最後まで金メダルを競り合った中国のメディアはどう報じたのでしょうか?」 「『日本の“ダークホース”がタイトルを獲得』『岡慎之助は突然現れた』と、銀メダルに終わった張選手への批判というよりは、雲を突き抜けるように金メダルへ駆け上がった岡選手の勢いをたたえているといった論調です」 鈴江アナウンサー 「個人でも団体でも中国の選手と一騎打ちになるシーンは多かったですけれども、お互いたたえ合っているというのも、スポーツマンシップを感じました」 小林解説委員 「快進撃が続く体操男子日本。岡選手は日本時間の5日に、種目別の平行棒と鉄棒の決勝に出場し、3つ目の金メダルを目指します」 (2024年8月1日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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