パリで“体操の王様”に──岡慎之助選手、ナゼ強い? ジュニア時代のあだ名は「チン」…恩師が明かす秘話【#みんなのギモン】
■厳しい練習…10歳当時の貴重な映像
小林解説委員 「2013年12月、当時10歳だった岡選手の貴重な映像があります。三宅さんによると、週6日、1日5~7時間練習していました。クラブの練習は非常に厳しく、基本を何回も何回も繰り返しやったそうです」 「体操をやるというよりは、姿勢や歩き方など基本の習得を 3~4 年間かけてやったといいます」 森アナウンサー 「基礎がしっかりしていて、それが花開いたということなんですね」
■基本を徹底、コツコツと努力する性格
小林解説委員 「そんな岡選手が、ジュニア時代から仲間に呼ばれていたニックネームがあります。『チン』です。なぜ『チン』だったか分かりますか?」 森アナウンサー 「難しい技でも、レンジでチンするみたいにすぐにできちゃうから、ですか?」 桐谷キャスター 「犬の種類の『チン』のようにかわいらしかったから、ですか?」 小林解説委員 「三宅さんによると、ジュニア時代は大会や練習などの大事な時に結構失敗してしまうタイプで、失敗する時の『チーン』という効果音から『チン』と呼ばれていたそうです。決して勝負強いタイプではなかったということです」 鈴江アナウンサー 「今じゃ考えられないですよね」 小林解説委員 「だからこそ悔しくて、そこから姿勢をきれいにすることを徹底的にやったということです。コツコツと黙々とやるタイプで、努力して基本をたたき込むことでミスが少なくなったといいます」 鈴江アナウンサー 「今回の金メダルも、努力してコツコツ練習を重ねてきた結果、花開いたんですね」 森アナウンサー 「そう考えると、子どもの頃に『自分はこんなにうまくいかない、周りの方がすごい』と諦めちゃうことはいっぱいあると思うんですけど、そこで諦めずに基本をちゃんとやっていれば、20歳で金メダル。神様は見てるね、って思いますね」
■2年前に試練…全治1年の大ケガ
小林解説委員 「努力は報われる、ということを体現していますよね。今回金メダルを手にできた大きなポイントの1つが、大ケガからの“奇跡”です」 「オリンピックの2年前、大きな試練が岡選手を襲います。2022年4月、体操の全日本選手権で跳馬の着地に失敗し、右膝の前十字じん帯を断裂するという大ケガを負ってしまいました。全治1年。不安でしかないですよね」