ライゾマティクス真鍋大度が解説! Perfumeの世界に没入できる、ファン必見の最先端テクノロジーとは?
Perfume結成25周年展のクリエイティブディレクションを手がけた真鍋大度に “ファン目線” の演出意図を聞きました。 【フォトギャラリーを見る】 メンバー3人に加え演出振付家のMIKIKO、作詞作曲の中田ヤスタカと並ぶ “チームPerfume” の要としてステージ演出を担当するライゾマティクスの真鍋大度。東京・虎ノ門で開催中の『Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡』会場で展示に込めた熱意を語ってもらった。 「最初の作品は高さ12mの天井から球体を3600個以上吊し、1つひとつにレーザー照射して3人の “Aポーズ” を浮かび上がらせました。僕が関わるようになってから、参加者の投稿が大量に集まって3人の姿になる企画を映像でやりました。そのようなファンが集まってPerfumeが成立するというプロジェクトを、無数の球体を使って肉眼で見えるインスタレーションにしました」
真鍋がステージ演出に関わるようになったのは2010年の東京ドーム公演から。 「初めてライブを観に行ったのは2009年の代々木だったのですが、その前の武道館でもやっていた『edge』という曲で、現実と仮想がインタラクションする演出が素晴らしく感動しました」 その「edge」を再構成したピラミッド型の映像が本展のハイライトの1つ。さまざまなライブやモーションキャプチャのデータが見事に空間全体に同期している。
「10年前のデータでも髪型やシルエットが変わらないし、振りも変わらない。それをアイデンティティとしている彼女たちがすごい」 テクノロジーの進化以前に、どの時代も変わらないメンバー3人の身体性があってこそのPerfumeだと実感できる作品だ。 「最後の展示は新曲を披露する架空の歌番組という設定で、照明やレーザー光線をいじったり、3人のCGを演出できる機材で、ファンがステージの裏方になれる。僕らのチームが普段やっていることを味わってもらえるというコンセプトで、ARで登場する3人を演出できます」 作り手が一番のファンであること。真鍋こそファン代表としてPerfumeの演出を日夜考えている。
『Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡』
~2024年10月14日。〈TOKYO NODE〉東京都港区虎ノ門2-6-2 虎ノ門ヒルズステーションタワー 45F。無休。2,800円。
photo_Masanori Kaneshita text_Akio Mitomi