箱根駅伝2025で注目すべき"特別"な5人のランナー
明日号砲の第101回箱根駅伝。20校+関東学生連合の全210人ものランナーが正 月の晴れ舞台を駆け抜けることになる。それぞれがドラマを持っているが、そのなかでもレースのカギを握る〝特別な5人〟を紹介したい。 【画像】史上最強のSEXYクイーンら4人の“美ボディ”ラウンドガールが世界戦に登場!
まずは連覇を目指す青学大の太田蒼生(4年)だ。年末に発表された区間エントリーでは原監督の戦略から、補欠登録となったが、箱根路は太田のためにあるのか!?というくらい滅法強い。 1年時は3区を区間歴代3位(当時)の1時間01分00秒で快走すると、2年時は4区を同3位の1時間00分35秒で走破。前回はさらに度肝を抜かれた。 太田はアディダスの8万円シューズを着用して3区に登場。10000mで27分28秒50を持つ駒大・佐藤圭汰(当時2年、現3年生)を22秒差で追いかけると、7.6㎞付近で並ぶ。10㎞を10000mの自己ベスト(28分20秒63)を大きく上回る27分26秒という驚異的なペースで通過しながら、終盤に佐藤を突き放したのだ。 「一年に1回。箱根に合わせて調整しているので100%。いや120%を狙って出せたかなと思います。佐藤選手には(箱根駅伝の)経験の差で勝てたかなという部分がある。レース戦略と状況判断もうまくいきましたね」 太田は3区21.4㎞で日本人最高記録を1分08秒も塗り替える59分47秒で突っ走った。この記録はハーフマラソンに換算すると58分56秒ほど。下り基調のコースとはいえ日本記録(1時間00分00秒)を大きく上回るものだ。 太田は1、2年時に出雲と全日本の出場はなく、3年時は全日本7区を区間5位と好走しているとはいえ、箱根駅伝での走りは異次元だった。今季は出雲6区で区間3位、全日本7区を区間2位と各段に力をつけている。 「気分が爆上がりするといつも以上の力を出せるんです」という太田。当日変更でエントリーされるとみられる最後の箱根駅伝でも〝ヒーローの座〟は譲らない。 青学大からは、花の2区で区間賞を獲得した黒田朝日(3年)というエースもいるが、初の箱根駅伝出場となる鶴川正也(4年)にも注目したい。 3区にエントリーされた。鶴川は4年前の全国高校駅伝1区で区間賞を獲得した選手で、世代トップとして青学大に入学。2年時の関東インカレ2部5000mで日本人トップに輝くなど、トラックでは持ち味を発揮してきた。しかし、駅伝ではなかなか出番がめぐってこなかった。 3年時の出雲駅伝でようやく最終6区を任されたが、区間7位と振るわず、國學院大・平林に逆転を許した。その後はケガに苦しみ、前回の箱根駅伝も不出場。チームは完勝したが、鶴川の心のなかには複雑な思いが渦巻いていたという。 「表では応援していたんですけど、素直に応援できなかったですね。箱根駅伝で活躍したい、優勝に貢献したい。そういう気持ちで青学大に入学したんですから」 そして最終学年を迎えた鶴川は結果を出し続けていく。5月の関東インカレ2部5000mを自己ベストの13分24秒90で優勝。6月の日本選手権5000mは学生トップの4位に食い込み、日本人学生歴代2位(当時)の13分18秒51を叩き出した。 出雲駅伝は1区で区間賞を獲得すると、全日本大学駅伝は2区で創価大・吉田響との壮絶なラスト勝負を制して、連続区間賞。11月23日のMARCH対抗戦10000mでは27分43秒33の青学大記録を樹立した。最初で最後の箱根駅伝。鶴川の〝爆走〟が見られそうだ。
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